教育を考える 2020.9.29

母親は「約7年6ヶ月」、父親は「約3年4ヶ月」。わが子と〇〇する時間の短さに涙が出そうーー

編集部
母親は「約7年6ヶ月」、父親は「約3年4ヶ月」。わが子と〇〇する時間の短さに涙が出そうーー

毎日一緒にいると永遠のように感じる「子どもと過ごす時間」。しかし実際には、長い人生のなかで子どもと一緒に過ごせる時間はとても短く、多くの親たちが「子どもが小さいうちにもっといっぱい遊んであげればよかった」「もっといろいろな場所に連れて行ってあげればよかった」と後悔するといいます。

今回は、子どもと一緒に過ごせる時間について考えていきましょう。

わが子と一緒に過ごせる時間は驚くほど短い!

子育てをしていると、「子どもはかわいいけど、一緒にいると疲れるときもある」「たまには、ひとりの時間が欲しい……」と考えることもありますよね。親子で過ごす時間はかけがえのない思い出になるとわかってはいても、同じように過ごす日々があと何年も残されていると思うと、 “いま、この瞬間” の大切さにはなかなか気づけないものです。

「まだまだたくさんある」と思い込んでいる “子どもと一緒に過ごす時間” ですが、具体的にはあとどれくらい残されているのか、真剣に考えたことはありますか? 生まれたばかりの赤ちゃんが大学進学のタイミングで実家を出て行くと仮定すると、約18年間、親子は一緒に過ごすことになるでしょう。

しかし実際には、小学校、中学校、高校と成長するほどに家にいる時間は減り、休日も親と過ごすよりは友だちと遊びに出かける頻度が増えてきます。そう考えると、実質的に親子で一緒にいられる時間は、もっとずっと短いはず……。調べると、衝撃的な数字が出てきました。

母親:約7年6ヶ月
父親:約3年4ヶ月

これは以前、バラエティー番組『チコちゃんに叱られる』(NHK総合テレビジョン)で紹介されたわが子と生涯で一緒に過ごす時間です。みなさんの想像をはるかに超える短さなのではないでしょうか。父親にいたっては、母親の約半分という結果に。

この数字について、さらに詳しく説明していきましょう。

子どもと過ごす時間は少ない02

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親子が一緒に過ごせる時間、小学校卒業時にはすでに半分経過

「わが子と生涯で一緒に過ごす時間」について、番組では関西大学社会学部教授の保田時男先生が詳しく解説しています。先ほどお伝えしたように、母親が生涯わが子と一緒に過ごせる時間は約7年6ヶ月(約65,700時間)、父親は約3年4ヶ月(約29,200時間)。具体的には、どの時期に、どれくらいの時間を一緒に過ごすことができるのかも導き出しています。

まず、わが子と一緒に過ごせる時間の全体を100%とします。子どもの成長に沿って見ていくと、幼稚園入園時には18%が過ぎ、幼稚園卒園時には32%、小学校卒業時は55%……と経過し、高校卒業で親元を離れるころには、なんと73%も過ぎ去ってしまうそう。小学校を卒業する時点で、一生のうちに子どもと一緒に過ごせる時間の半分以上も過ぎているなんて、と驚きを隠せません。

この結果を目の当たりにすると、いま一緒にいるわが子との時間は、決して永遠ではないことがわかるのではないでしょうか。だからといって、無理にいろいろな場所へ連れて行ったり、特別な経験をさせてあげなきゃ、と考えたりする必要はありません。また、共働きで忙しく、なかなか時間がつくれなくても問題はないので安心してください。

青山渋谷メディカルクリニック名誉院長の鍋田恭孝先生は、一緒にいる時間が少なくなくても、子どもに『申し訳ない』という気持ちをもつ必要はないと述べています。

共働き家庭が増えているいま、子どもと接する時間が十分に持てていないのではないかと不安になり、子どもに対して「申し訳ない」という気持ちをもっている親が増えています。でも、たとえひとり親の家庭であっても、子どもとしっかり接する時間を1日に3時間も持てれば、母親が専業主婦だという家庭と比較してもなんら変わらず子どもはしっかり育っていくという研究報告もあります。

(引用元:STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもを見えなくさせる「期待と不安」というフィルター。親子は一心同体?

たとえば朝、少し早めに起きればバタバタせずに余裕をもって親子のコミュニケーションを図ることができます。ゆっくり朝食を食べながら学校の話やお友だちの話を聞くことも、親子のかけがえのない時間です。また夕食後も、家族がそれぞれの部屋にこもるのではなく、たまには一緒にテレビを観たりゲームをしたりすると、会話も弾んで楽しく過ごすことができるでしょう。

『申し訳ない』という気持ちをもって子に接するのではなく、限られた3時間を『大切な宝物』だと考えて、楽しい時間にしてあげてくださいという鍋田先生のアドバイスを忘れないようにしたいですね。

子どもと過ごす時間は少ない03

一緒に過ごす貴重な時間には積極的なスキンシップを

「子どもと一緒に過ごす」と言っても、ただ同じ場所に “いるだけ” では、親の愛情が子どもに伝わりにくいこともあります。日本人は愛情をストレートに表現するのが苦手であると言われますが、親子間では積極的に愛情表現をしていきたいものです。

親からの愛情をたっぷりと受け止めている子は、社会性や自立心が育まれます「子どもにベタベタしすぎると、わがままになって親離れしなくなるのでは?」と心配する声も聞かれますが、実際には、親からの愛情を確信している子どもは、自己肯定感が高まり、何事にも自信をもって取り組むことができるようになるのです。

また、親子のスキンシップから「オキシトシン」というホルモンが分泌されることにより、心が満たされて自尊心や人への信頼感が増す効果も期待できます。子どもを抱きしめることは、子どもの心の成長にも確実によい影響を及ぼすというわけです。

でも慣れていないと、言葉で愛情を伝えたりハグしたりするのは気恥ずかしいものです。桜美林大学リベラルアーツ学群教授の山口創先生によると、子どもとの遊びのなかに取り入れると楽しく触れ合うことができるとのこと。

こちょこちょくすぐり合う、「ずいずいずっころばし」のような手遊び歌で楽しむ、など自然にスキンシップできる遊びはたくさんあります。みなさんがやりやすい方法で、お子さまとの触れ合いの時間を楽しんでみましょう。

子どもと過ごす時間は少ない04

では、自分の親と過ごせる残り時間は?

番組では、「親と一緒に過ごせる残り時間」についても言及していました。つまり、自分の親と顔を合わせて過ごせる時間があとどれくらい残っているか、ということ。保田先生は、次のように解説しています。

親と離れて暮らしている人の場合、1年のうちお盆に3日、お正月に3日など、親と会う平均日数を6日と設定します。しかし、実家に帰っても、丸一日一緒に過ごすケースはあまりありません。総務省統計局の社会生活基本調査によると、実家の親と顔を合わせるのは1日平均4時間程度とのこと。6日間×4時間=24時間。つまり、1年間で親と過ごす時間は24時間、1日分です。

家族間の親密度や住んでいる場所の距離にもよりますが、大人になり日々の生活や仕事に追われていると、つい自分の親と過ごす時間を後回しにしてしまいがちです。しかし、自分の子どもと過ごす時間同様、自分の親と一緒に過ごす時間も無限にあるわけではありません。むしろ、親と過ごす時間のほうが、残りわずかでもあるのです。

あとになって後悔しないように、会えるときには会って、会えないときには声だけでも聞かせてあげたいですね。きっと、私たちがわが子に対して抱いている愛情と同じくらい、親も私たちのことを思ってくれているはずです。

***
「自分と子ども」「自分と親」、どちらも一緒に過ごせる時間には限りがあります。「いつでも言えるし、まだいいや」と後回しにせずに愛情を伝えていきたいですね。

(参考)
あんふぁんWeb|「一生のうちに子どもと過ごせる時間」は?衝撃的な数字に驚きと決意!
税理士法人 金森事務所|「あなたは自分の親や子どもと、あとどれくらい一緒に過ごせると思いますか?」
STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|子どもを見えなくさせる「期待と不安」というフィルター。親子は一心同体?
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