教育を考える/本・絵本/食育 2019.4.1

初めての料理やお弁当作りに、ぜひ「おにぎり」を。「親子で作るおにぎり」がもたらす“学び”

佼成出版社
初めての料理やお弁当作りに、ぜひ「おにぎり」を。「親子で作るおにぎり」がもたらす“学び”

お弁当を持ってお出かけするのにぴったりのシーズンがやってきましたね。ぜひこの春は、「お子さんと一緒に手作りしたおにぎり」を持ってピクニックに行きませんか?

いつものお出かけも、自分で作ったおにぎりがあるだけで格別なものになります。その上、おにぎり作りはお子さんの「お料理してみたい!」という意欲を満たすのにも最適なのですよ。

「おにぎり」で“親子料理デビュー”を

これをお読みの親御さんは、お子さんと一緒に料理をしたことはありますか? 子どもから「お手伝いしたい!」と言ってくれるのはいいけれど、親としては正直面倒くさかったり、一人でやったほうが早かったりするので、つい「今度時間があるときにね」と言ってしまうケースは多いと思います。

東京ガス都市生活研究所が2014年に発表したレポートによると、子どもと一緒に料理をしている母親の割合とその実施頻度は、月1日以下が6割以上。しかし一方で、「親と一緒に料理がしたい」子どもは約9割にものぼったのだそう。ほとんどの家庭では、月に1日すらも子どもと一緒に料理をすることがないにもかかわらず、実は子どもは親と料理をしたがっている……という、なんとも切ない事情が明らかになったのです。

こどもまなび☆ラボの記事『五感が鍛えられるだけじゃない! 集中力や思考力も高まるメリットだらけの「親子料理」』でも紹介されているとおり、親子で一緒に料理をすることには、子どもの五感を刺激する、好奇心を伸ばす、親子のコミュニケーションを促すなど、たくさんのメリットがあります。

そんな料理の効果を我が子にもたらしたいと考える親御さんにおすすめなのが、おにぎり作りです。管理栄養士の川口由美子さんは、親子料理のポイントについて次のように解説しています。

親子で一緒にお料理するときは、子供が「自分で作った!」と満足感が得られる料理を作るのがおすすめです。やっぱり子供は「焼く」、「成形する」、「盛り付ける」というメインの作業が大好き! そのやる気を損ねないようにしてあげたいですね。

(引用元:All About|子供も作れる!親子で作る年齢別オススメ料理5選)太字は引用にあたり施した

ごはんを手で成形するおにぎり作りは、まさに親子料理にぴったり。川口さんによれば、3歳ぐらいになればじゅうぶんおにぎり作りを楽しめるそう。熱の取れたご飯をラップに包んで、好きな具を入れて、あとは丸めるだけで、簡単におにぎりが作れてしまいます。おにぎり作りは、“親子料理デビュー”に最適だ、というわけなのです。

おにぎりでお弁当作りにも挑戦!

おにぎりと言えば、お弁当の定番。特に春は、お花見にピクニック、遠足、運動会など、お弁当を持ってお出かけする機会が増える季節です。この時期だからこそ、お子さんと一緒に作ったおにぎりを持って、お出かけしてみてはいかがでしょうか?

ここである取り組みを紹介します。それは、全国約2,000校もの小中学校で行なわれている弁当の日というもの。「弁当の日」の実施校では、子どもは「自分だけ」あるいは「親子で」作った弁当を学校に持っていきます。調理だけでなく食材の買い出しや献立まで、子どもが担うケースもあるのだそう。

この取り組みの狙いは、子どもが自分のお弁当づくりに関わることを通じて“学び”を得ること。その“学び”とは、親への感謝の気持ちを抱く、食べ物の好き嫌いがなくなる、食材についての知識を得る、といったものです。(「弁当の日」について、詳しくは『お弁当作りには学びがつまっている! 「生きる力」を育てる「弁当の日」ルール』をお読みください)

こうした、小中学校で注目されているお弁当作りの効果は、まだ学校に通っていない小さな子どもでも得ることができるはず。その手段として最適なのが「おにぎり作り」です。おにぎりを作ってそれをお弁当にするだけなら、未就学児にもできますし、親御さんも気負わなくて済むでしょう。それに、自分で作ったおにぎりを持ってお出かけするとなれば、子どもは間違いなくテンションが上がります。想像しただけで、子どもの喜ぶ顔が目に浮かんできますね。

おにぎりが作りたくなる&食べたくなる絵本のご紹介

親子で作るおにぎりの良さをお分かりいただけたことと思います。ただ、親御さんがおにぎり作りに躍起になっても、お子さんにその気がなければ仕方がありませんよね。そこで、読めば必ずおにぎりが作りたくなる&食べたくなる絵本をご紹介します。

『おにぎりに はいりたいやつ よっといで』

岡田よしたか・作

この絵本の作者、岡田よしたかさんによるお話の特徴は、何と言っても、関西弁を話す食べ物が主人公であるということ。今まで手掛けた絵本にも、ちくわやうどん、こんぶなどの食べ物たちが登場しています。ノリが良く、大人も子どももつい笑ってしまうようなユーモラスな作風が魅力の岡田さんが、今回最新作となる『おにぎりに はいりたいやつ よっといで』を発表しました。

あらすじ
おさらのうえで、おにぎりたちが話しています。「ぼくら、ぐ、いれてもらってないねんなあ」「ぐ、ほしいな。みんなでさがしにいこか」――。おにぎりたちは具になってくれる食材を求め、旅に出ることにしました。おにぎりたちは、どんな具に出会うことができたのでしょうか……? 読後、おにぎりが食べたくなる楽しい絵本。読者参加型の遊び心溢れる構成にも注目です。


鮭に昆布、ツナマヨ、タラコ。具たちが、いっせいにおにぎりの胸に飛び込んでいきます。具とごはんが一体となって、おにぎりが完成!

編集者コメント
岡田さんに、おにぎりというスタンダードな食べ物を主役にして絵本を描いてもらったらどうなるんだろう……。そんな思いから始まった企画です。岡田さんが描くおにぎりには顔はありませんが、それぞれいろんな形ののりをまとっているので、それが個性的な髪形のように見えて、親近感がわきます。おにぎりたちがどうやって具たちに出会うのかは、ぜひ読んで確かめてみてください。
また、読者が参加できるページもありますので、お楽しみに。編集者としては、絵本を閉じたとき、みなさんが一体どのおにぎりを食べたくなるんだろう……、と想像するだけで、わくわくしています。

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親子で一緒に作ったおにぎりが、きっとみなさんの日常を彩ってくれるはずです。ぜひ今度のお休みは、お子さんと一緒におにぎり作りをしてみてはいかがでしょうか。

(参考)
東京ガス|都市生活レポート「親子料理の意識と実態2014」を発行
All About|子供も作れる!親子で作る年齢別オススメ料理5選
StudyHackerこどもまなび☆ラボ|五感が鍛えられるだけじゃない! 集中力や思考力も高まるメリットだらけの「親子料理」
StudyHackerこどもまなび☆ラボ|お弁当作りには学びがつまっている! 「生きる力」を育てる「弁当の日」ルール