「子供がご飯を食べてくれない」と困っていませんか? 「好き嫌いが多い」「小食」「偏食気味」「食事に時間がかかりすぎる」など、子供の食に関して悩みを抱えるママ・パパは多いようです。
今回は、「子供がご飯を食べない原因」や「子供がご飯を食べないときの対処法」などについてまとめました。
【離乳食期】子供がご飯を食べないのはなぜ?
ご飯をたくさん食べてくれる子供もいれば、スプーンすら受けつけず、ほとんど食べないという子供もいるでしょう。生後5~6ヶ月あたりからスタートする離乳食ですが、その進み方は個人差が大きいようです。また、食べない原因もさまざま。食材の味や固さだけが原因ではありません。詳しく見てみましょう。
原因1:味や食感が気に入らない
同じ食材を使ったメニューでも、固さが違うだけで食べるのを嫌がったり、味つけがほんの少し違うだけでまったく食べてくれなくなったりするのが離乳食です。離乳食期の子供の口のなかは、それだけ敏感ということ。「食べないな」と感じたら、以下のような工夫をしてみてください。
- もう少しだけやわらかく調理する
- もう少しだけ細かく刻む
- 出汁を変えてみる
- とろみをつける
『最新版らくらくあんしん離乳食』によると、食べても食べなくても、いろいろな食材の味や香りを経験することで子供の味覚は発達するのだそうですよ。「同じメニューなのに次の日は食べた!」なんてこともよくあります。食べなかった……とがっかりせずに、いろいろなメニューを試してみてくださいね。
原因2:スプーンの素材や形が好みでない
スプーンの素材や形が好みではないのかもしれません。「スプーンを変えてみたら急に食べるようになった」という子も多いそう。シリコン製、木製、プラスチック製など、お子さま好みのスプーンが見つかるまで、いくつか試してみてください。また、スプーンを2本用意し、1本を子供に持たせておくのもおすすめです。食への興味や意欲を育むことにつながります。
原因3:スプーンの運び方が速すぎる
子供の口にスプーンを押し込んだり、急いで食べさせたりしていませんか。子供は自分のペースで食べたいと思っています。スプーンは下唇中央にそっと当てて、子供の口が自然に開くのを待ちましょう。自分の意志で食べ物を食べるまで「親が待つ」のも大切です。子供が自分の意志で口のなかに入れたものは、吐き出さないことが多いそうですよ。
原因4:ママ(パパ)がイライラしているから
ママ(パパ)の「なぜ食べてくれないの!?」というイライラは、すぐに子供に伝わってしまいます。保育・子育てカウンセラーの井桁容子氏はNHK Eテレ『すくすく子育て』のなかで、「親の笑顔は子どもにとって最高のおかずだから、ママ(パパ)は “ちゃんと” 手を抜きましょう」と話しています。おだしをとるのが面倒に感じるのであれば、市販の子供用だしを使うのも手です。「赤ちゃんの舌を育てる赤ちゃん専用だし」がキャッチコピーの「SO•DA•TU 赤ちゃんだし(乳児用規格適用食品)」は、原材料がかつお節と昆布のみ(食塩・化学調味料無添加)なので、離乳食にも安心して使えます。
また、お出かけのときには市販のベビーフードを利用してみるのはいかがでしょう。管理栄養士の小池澄子氏によると、外出時の離乳食は、雑菌が繁殖しやすい手作りのものよりも市販のベビーフードのほうが衛生的なのだそう。おすすめは「おそとごはんFish 無添加離乳食」「おそとごはんMeat 無添加離乳食」(7大アレルゲン・添加物・化学調味料不使用)。味つけは丁寧にとっただしのうま味のみ。ぜひママ(パパ)に味見をしてもらいたいベビーフードです。
もちろん、お出かけのときだけでなく、いつものご飯にベビーフードを活用するのも◎。小児科医の工藤紀子氏が監修する【the kindest babyfood(カインデスト ベビーフード)】は、肉のピューレや野菜のピューレなど食材そのままの味以外にも、「カツオのとまと煮」「鶏ささみの野菜あんかけ」など、味の種類がとにかく豊富。単品で食べてもおいしいけれど、おかゆに混ぜるなどのアレンジにも向いています。忙しいママ(パパ)は定期便サービスを利用してみてはいかがでしょう。“ちゃんと” 手を抜いたご飯なら、子供が食べない場合でもイライラしないはずですよ。
【1歳】子供がご飯を食べないのはなぜ?
子供がご飯を食べてくれないと、「成長に悪影響が出るのでは?」と、親は不安を感じるかもしれません。しかし、小池氏監修の『はじめての幼児食』によると、「母子健康手帳の発育曲線に沿っていれば、あまり心配はいりません」とのこと。また、食事の量にかかわらず、子供は1歳頃から運動量が増えるため、少しずつスリムな幼児体形になっていくのです。とはいえ、子どもがご飯を食べてくれないのは、心配になりますよね。その原因を見てみましょう。
<よくある悩み>
- 食べ物で遊ぶ
- 食べる量が少ない
- 口から食べ物を出す
- 手づかみで食べたがる
- 嫌いなものが多すぎる
原因1:自分で食べたいと思っている
「自分でやってみたい」という欲求が強くなり、「手づかみ食べ」が増える時期です。食べ物で遊んでいるように見える「遊び食べ」も多くなるので、イライラしてしまう親御さんも多いでしょう。しかし子供は、手づかみ食べや遊び食べを通して、「どこまで口に入れるのか」「この食べ物はどのくらい固いのか」などを学びます。また、手づかみ食べは、手や指先の感覚を養うのにとても大切です。できる限り子供のやりたいようにやらせてあげましょう。
原因2:食材がかみ切れない
まだかむ力が弱いので、食材によってかみ方を変えることは苦手です。固すぎたり弾力があったりする食材は、口から出してしまうかもしれません。特に、肉類はかみ切ることが難しいでしょう。片栗粉をまぶしてとろみをつけるとかみ切りやすくなりますので試してみてください。また、調理の際にはママ(パパ)が食材の固さをチェックして、子供の「かみ切れる固さ」を知っておくことも大切です。
原因3:好き嫌いがまだ固定されていない
1歳台の子供は、まだ好き嫌いが固定されていません。ですから、上述したように、食材がかみ切りにくい形だったというだけで食べないこともあります。それに、その日の気分によっても食べたり食べなかったりするのです。味つけを変える、食材をもっと小さく切るなどして、同じ食材を何度か出してみてください。また、大人がおいしそうに食べていれば、一度食べなかった食材でも、自分から口に運ぶことがあるそうですよ。
原因4:食事より遊びたい
この時期は「食事」と「遊び」の区別がついていないので、食事中であっても気になるものがあれば、椅子から立ち上がったり、降りたがったりすることも。また、遊びに夢中になってしまい、食事に気持ちが向かないときもあるでしょう。そんなときは、「食パンさんが『食べて~』って言ってるよ」「〇〇ちゃん(おもちゃの名前など)と一緒に食べよう!」など、子供の気持ちが遊びから食事へ切り替えられるような言葉をかけてみてください。
原因5:お腹が空いていない
発達脳科学者で睡眠の専門家でもある成田奈緒子氏(文教大学教授)は、「『空腹→食事→満足』というサイクルを脳につくってあげることが大切」だと話しています。子供は、空腹を感じていれば食事に集中するのです。食事の時間にしっかりお腹が空くように、お子さまの生活リズムを整えましょう。「よく寝てよく遊ぶ」がポイントです。11~14時間(昼寝時間も含む)の睡眠時間を確保し、外遊びをたっぷりさせてくださいね。空腹は最高の調味料。いつもはご飯を食べない子供でも、たくさん遊んだあとはお腹が空くはずですよ。
【2歳】子供がご飯を食べないのはなぜ?
イヤイヤ期に突入した子供がご飯を食べてくれない……と悩む親御さんは多いでしょう。日本保育学会副会長である大豆生田啓友氏(玉川大学教授)は、このイヤイヤ期について「子どもの自我が目覚めはじめ、『自分でやってみたい』『自分でできるんだ』という気持ちが出てきている時期」だと述べています。
また、運動能力が発達する時期でもあるので、食べている途中に椅子から降りたり、食べながら歩き回ったりすることが増えるかもしれません。ついイライラして「ダメ! 座りなさい」と命令してしまいがちですが、子どもが食事に集中できる環境を整えることを優先してください。「自分でできた!」が増えるので、イヤイヤ期の子供の食事がスムーズになるでしょう。
<よくある悩み>
- 食事中に立ち歩く
- 食べ終わるまでに時間がかかりすぎる
- 好きなものばかり食べる
- 食器を片づけると「まだ食べる!」と怒る
- 自分で食べたがるけど、結局できなくて泣く
原因1:食事に集中できない
手の届くところにおもちゃがあったり、テレビがつけっぱなしになっていたりすると、子どもは気が散ってしまって食事に集中できません。テレビを消す、おもちゃに布をかけるなどして、子どもの気が散る原因をなくしましょう。食事前の手洗いや、「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶も、遊びと食事の切り替えに効果的です。
原因2:テーブルや椅子が体に合っていない
食事中に立ち歩くのは、テーブルや椅子の高さが合っていないからかもしれません。いま使っている子ども用チェアは、以下の条件を満たしていますか?
- 座ったときに背筋がピンと伸びる
- 座ったときに両肘がテーブルの上に乗る
- 座ったときに腕が楽に動かせる
- 両足の裏が床や足置きにつく
子どもの成長は早いので、親がこまめに椅子の高さをチェックして、必要であれば調整してあげてください。姿勢が安定することで、食事に集中できるようになります。もしベビーチェアからの買い替えを考えているのであれば、座面・足置きのどちらも調整ができるキッズチェアがよいでしょう。1964年創業「タンスのゲン」のロングセラー商品「キッズデイズ」のような、座面・足置きともに三段階調整ができるキッズチェアがおすすめです。
原因3:ひとりで上手に食べられない
2歳頃になるとスプーンやフォークが使えるようになりますが、まだまだ自分の思ったとおりには使いこなせません。特に使用頻度の高いスプーンが上手に扱えないと、「できない自分」にイライラしてしまい、食べること自体が嫌いになってしまいます。『はじめての幼児食』を参考に、子どもが使いやすいお皿・スプーンについてまとめました。
- お皿のふちが垂直に立ち上がっている
- 底が平ら
- 適度な重さがある
たとえば、離乳食期~幼児期に特化した食器メーカー agneyの「ジグソープレート」のように、子どもが食べ物をお皿のふちで押さえやすく、かつ、スプーンですくいやすい深さのお皿がいいでしょう。
- 子どもが握りやすい厚みのあるもの
- 先の部分が子どもの口より小さいもの
agneyの「はじめのスプーン 右利き」「はじめのスプーン 左利き」は、柄に角度がついているため握りやすさ抜群。手首がうまく返せない子どもでも上手に扱うことができます。イヤイヤ期の子どもの「自分でできた!」を増やしてあげましょう。
原因4:食べることに飽きてしまう
日本能力開発推進協会 チャイルドコーチングアドバイザーの彈正原由紀氏によると、「基本、食事の時間は30分。子どもは30分を超えると飽きてきて、お行儀が悪くなる」とのこと。だからといって、イヤイヤ期の子どもに「食べないなら片づけるよ!」なんて言おうものなら……「まだ食べる!」と反発されかねません。「もう、ごちそうさまかな? まだ食べる?」「どれを食べる?」と、子ども自身に決めさせましょう。自分の意思で決めたことならば、子どもも納得しやすいのです。
原因5:食事の時間が楽しくない
お子さまは、食事の時間を楽しいと思っているでしょうか? 食育インストラクターの長澤池早子氏は監修した『好き嫌いがなくなる幼児食』のなかで、「味覚は脳に直結している」と言っています。食べ物を食べたときに「親に怒られる」などの嫌な思いをすると、「食事=不快」とインプットされてしまうのだそう。でも安心してください。食べたときに「快」を感じることで、食事の時間が楽しい時間に変わります。長澤氏・彈正原氏が提案する「食べることが好きになる魔法の言葉」をいくつかご紹介しましょう。
- 「すごい! 少し食べられたね」(ひとくちでも食べたなら)
- 「食べてくれるの? ありがとう!」(立ち歩きから戻って来たときなど)
- 「上手に食べられたね!」(ひとりでスプーンで食べたときなど)
- 「お皿がきれいになって喜んでいるよ!」
- 「舐めるだけでもいいよ」
- 「半分だけでいいよ」
「少しでも食べたとき」「立ち歩きから戻って来たとき」などのタイミングを見逃さずにプラスの言葉を伝えることが重要です。子供の脳が「ご飯の時間は楽しい」と感じてくれるように、「食べなさい!」よりも「食べてくれてありがとう!」と伝えていきましょう。
【3・4・5歳】子供がご飯を食べないのはなぜ?
3・4・5歳の子供がご飯を食べない理由は、味の好き嫌いだけではなさそうです。3・4・5歳といえば、園生活がスタートしたり、弟や妹が生まれたりと環境の変化が多い時期。また言葉の数も増えますが、気持ちのすべてを伝えきれない場面もまだまだ多く、自分にイライラすることも。そしてそのイライラや不安定な気持ちが「小食」や「偏食」となって表れることもあるそうです。3・4・5歳の子供の「食べない」の原因を探ってみましょう。
<よくある悩み>
- 食事中に寝てしまう
- ご飯を食べるのが遅い
- 小食すぎる
- 決まった食材しか食べてくれない
- 初めての食材やメニューは断固拒否
原因1:ものすごく疲れている
子供にとっての集団生活は、親が思っている以上に気力も体力も消耗するもの。食事中に駄々をこねるようであれば、お子さまはかなり疲れているのかもしれません。ママ(パパ)に甘えて、気持ちを安定させようとしているのです。突き放したりせず、「〇〇くんは、いま、食べたくない気持ちなんだね」と、子供の気持ちに共感してあげてください。
管理栄養士の太田百合子氏(日本食育学会代議員)は、「おかずの半分こ」をすすめています。「ママ(パパ)のお魚を半分にして一緒に食べるのはどう?」と提案してみてください。大好きなママ(パパ)と半分こしたおかずなら喜んで食べてくれるそうですよ。
原因2:量が多すぎて食べきれない
ご飯やおかずの量が「子供の食べられる量」を超えているのかもしれません。子供にはたくさんご飯を食べてほしいからと、「親が食べてほしい量」をお皿によそっていませんか? 管理栄養士・スポーツ健康科学博士の新生暁子氏は、「たくさんの料理がテーブルに並んでいると、子どもにとってプレッシャーになり、食欲が減退してしまう」と言っています。ご飯の量をいつもの半分にしてみたり、おかずをひとくちずつにしてみたりと、「確実に食べられる量」を出してあげましょう。子どもが「おかわり」をしてくれる量がベストです。
原因3:食べることにあまり興味がない
食事にあまり興味を示さない子供も少なくありません。そんな子供には、お手伝いをお願いしてみましょう。『白熱教室 食生活を考える』著者で、食育・家族社会学が専門の松島悦子氏によると、子供がお手伝いに興味をもつ年齢は、早い子で2、3歳、ピークは5歳頃だそう。食事の準備や調理を手伝うことで、食べ物への興味が湧き、食べる意欲が育まれます。苦手な食べ物もあっさり食べられるようになることも多いのだとか。年齢にもよりますが、以下のようなお手伝いはいかがでしょう。
- はしや食器を並べる
- 卵を割る、かき混ぜる
- トマトを洗って、サラダにトッピングする
- レタスをちぎる
- しめじをほぐす
- ハンバーグの種をこねる
お手伝いのタイミングは、「週末などの、親自身がゆったりした気分でいられるとき」がよいそうです。また、「しっかり手順を教えたらあとは極力見守ること」がポイント。2歳から作業可能な料理の本もありますよ。子ども台所仕事研究家でモンテッソーリ教育教員ディプロマをもつ石井由紀子氏の『こどもキッチン、はじまります。』は、簡単でおいしいレシピ以外にも、「包丁の選び方」や「親の見守り方」「声かけ例」などのアドバイスが満載です。
原因4:食が細いから
たくさん食べる子供がいる一方で、少ないエネルギーでも活動できてしまう子供もいるようです。子育て学協会会長・山本直美氏は、「成長とともに食べるようになる。だからあまり心配しなくて大丈夫」と述べています。子供の小食に悩むママ(パパ)は、子どもの成長において「食」を重視しすぎているため、「食べないわが子」が気になってしまうのだそうです。実際には「家では小食なのに園での給食は完食する」「つくったご飯は食べないが、ラーメンやファーストフードならよく食べる」という子供も多いとのこと。ただ、貧血など健康状態に心配なことがあれば、小児科医に相談してみましょう。
原因5:食材が嫌いだから
『好き嫌いがなくなる幼児食』によると、3歳を過ぎた子どもの好き嫌いは「どうして嫌いなの?」と子どもに直接聞くことで、解決できるとのこと。トマトが嫌いな子どもであれば、「皮が嫌」「見た目が気持ち悪い」「酸っぱいから嫌い」などの理由があるそう。皮が嫌いなのであれば、皮をむいてしまえばいいですし、見た目が苦手であれば、細かく刻んでしまいましょう。
野菜嫌いを克服できる! 「かつお節レシピ」
食材のなかでも、特に野菜を嫌いなお子さまは多いのではないでしょうか。そこで、鰹節屋・だし屋のヤマキ株式会社は、「#かつお節で野菜嫌い克服チャレンジ!」というプロジェクトを立ち上げました。「においも嫌だし、全部嫌だ」と言っていた、“野菜が大嫌い” な3人の子どもたちが、「おいしい! これなら食べられる!」とパクパク食べていたレシピをご紹介しましょう。
■なすの和風マリネ [調理時間10分]
なすは皮をむくこと、薄くスライスすることで食べやすく。そして、かつお節と相性のいいチーズでうま味をプラス。なすが入っているとは思えない食感とお味です。
■ピーマンと豚肉のかつお節炒め [調理時間12分]
ピーマンはレンジ加熱をすることで時間短縮&苦みを抑えます。具材はすべて同じ大きさに。ピーマンの苦みよりも、かつお節の味が勝っているので食べやすい!
「野菜不足」が心配なら、子供用の青汁を
親が「〇〇を食べてほしい」と思うのは、子供の栄養バランスを真剣に考えているから。とはいえ、食べない子供にイライラしたり、「なんで食べないの!」と怒ったりするのはご法度です。一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクターで管理栄養士の隅弘子氏は、親に無理やり食べさせられた記憶が原因で、子供はその食べ物が嫌いになってしまうことがあると話します。野菜不足に悩んでいるのであれば、青汁などを取り入れてみてはいかがでしょう。子ども向けの飲みやすい青汁もありますよ。
子供用の青汁は、スーパーや薬局でも売っています。子供がご飯(特に野菜)を食べないとお悩みであれば、一度試してみてくださいね。
子供がご飯を食べないときの対処法1:子供にメニューを決めてもらう
「何をつくっても、子供がご飯を食べてくれない……」という場合は、いっそのこと子供にメニューを決めてもらいませんか? メニューが豊富&専門家アドバイスにもページが多く割かれている本を何冊かご紹介します。ページを開いて、「今日のメニューをひとつ選んでくれるかな?」と子供自身に決めてもらいましょう!
『いちばんやさしい きほんの幼児食』
和食を中心とした「簡単につくれるレシピ」がたくさん載っています。また、離乳食卒業から5歳頃までの幼児食の基礎知識もイラストとともに説明されていてわかりやすい! 好き嫌い・遊び食べ・小食など、幼児食の「困った!」への対処法も詳しく書かれています。
『最新! 幼児食新百科』
1~5歳頃までの子供の発達に合わせたレシピが満載です。シンプルなメニューが多いので、料理があまり得意ではないママ(パパ)に特におすすめです。食材の切り方、味つけ、アレンジなどについても詳しい説明がありますよ。
『はじめてママ&パパの すくすく幼児食』
離乳食卒業の時期から5歳頃までずっと使える一冊。主食・主菜・副菜・おやつの簡単でおいしいレシピがたくさん載っています。レンジやフリージングを活用したレシピや、大人ご飯からの取り分けテクニックなどについても内容が充実。もう「子供がご飯を食べなくて……」なんて心配をしなくてすみますよ。
子供がご飯を食べないときの対処法2:「本当においしい!」を体験させる
子供がご飯を食べないときは、食材にこだわってみるのはいかがでしょう。前出の松島氏は、「家族で食卓を囲み、食材や料理の話をしながらコミュニケーションをとることも食育」だと述べています。食文化や調理法、そして季節の食材などについて、親子で話し合ってみませんか。また、実際に食材に触ったり、調理の過程を見たりするだけでも、子供は「その食材を食べる心の準備」ができるそうですよ。
ここでは、味にこだわった季節感あふれる食材のみを提供するサービスをご紹介します。本当においしい食材を親子で味わってみてくださいね。産地情報や生産者からのメッセージも「食育」になるはずです。
■4歳でもわかる「ココノミ」テロワール野菜の味わい
農薬・化学肥料不使用の栽培環境で育ち、個性ある味わいをもつ「テロワール野菜」や無農薬の果物などを販売している「ココノミ」。利用者コメント欄には、「4歳の娘がココノミのサラダ(熊本産ベビーリーフ)が食べたいと主張してきます」という声も。「野菜や果物そのものの味を味わってほしい」と考える親御さんに選ばれているようです。一品単位で食材を選べ、必要なときに必要な量だけ注文できるというのも嬉しいですね。
■「食べチョク」で旬の食材を生産者から直接お取り寄せ!
生産者から直接食材が届く「食べチョク」。市場を介していないため、なんと収穫から最短24時間以内に届く食材もあるのだとか。ぜひお子さまに本当においしい旬の野菜や果物、魚を食べさせてあげてください。また、料理体験や収穫体験ができる「オンラインイベントつき食材」も人気です。普段はご飯を食べない子供も、オンライン収穫体験後はパクパク食べるかもしれませんよ。
今なら送料無料!食べチョクで新鮮食材をお取り寄せする
子供がご飯を食べないときの対処法3:離乳食・幼児食について学ぶ
子供がご飯を食べてくれないと、親は心配で仕方がないですよね。しかし、『親子でつくれるひばりっこくらぶ保育園の偏食解消レシピ』によると、「子供に食べられない食材があっても、別の食材で栄養素が補えていれば問題はない」とのこと。子供の栄養についての知識があれば、「うちの子は牛乳を飲まないから背が伸びないかも……」といった悩みが軽減されるかもしれません。今回は離乳食と幼児食に限定した「学び」をご紹介します。
■親子で食学 食学Baby(0~3歳児)
ヒューマンアカデミー通信講座たのまな「親子で食学 食学Baby(0~3歳児)」では、「離乳食の基本」「栄養素の紹介」や、「調理器具の選び方」「離乳食・幼児食のレシピ」を学びます。自宅学習のため、育児や仕事でなかなか外に出られないという方でも、空いた時間に自分のペースで進めることができます。
■親子で食学 食学Kids(4~6歳児)
「親子で食学 食学Kids(4~6歳児)」では、栄養の基礎や理論をはじめ、「現代の食環境」から「食事・おやつの考え方」までを幅広く学びます。幼児期は味覚が育つ時期。料理の味や香り、彩り、食感、温度、音など五感を刺激する「親子で楽しめる食体験」もカリキュラムに含まれています。
■離乳食・幼児食コーディネーター講座
ユーキャンの「離乳食・乳幼児コーディネーター講座」は、子どもの発達段階に合った食事を効率よくつくるための講座です。「離乳食開始時:新しい食品は1種類ずつ増やす」など、月齢に応じた調理のコツや食べさせ方の工夫が身につきます。
子供がご飯を食べないときの対処法4:「好き嫌いがあってもOK!」と開き直る
好き嫌いが多すぎて、子供がご飯を食べない――。そんな悩みをもつママ(パパ)に「好き嫌いはなくさなくていい!」とアドバイスを送るのは、教育ジャーナリスト・おおたとしまさ氏。「無理をして苦手な食べ物を食べることなんかよりも、『家族との食事の時間は幸せだ』と思えることのほうが、その子の人生にとってはよほど重要」なのです。
最後に、「ご飯を食べない子供」のママ(パパ)の心がフッと軽くなる書籍をご紹介します。どちらの本も「子供がご飯を食べなくても焦らなくて大丈夫ですよ」という前提のもとに書かれているので、「どうにか食べさせなくては……!」という気持ちにならずに読み進めることができます。
『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』
「料理研究家のごはんだって、べえっと吐き出すんですよ。子どもが食べないのは、お母さんの料理のせいじゃありません」と、著者・上田淳子氏は述べています。「ばっかり食べはいずれ終わるブーム食べ」「同じ栄養素のほかの食べ物を逃げ道として用意しておく」など、心強いアドバイスが満載です。
『食べない子が変わる魔法の言葉』
著者は、食べない子専門の食育カウンセラー・山口健太氏。親の心が楽になるメソッドが詰まっています。子どもの自己肯定感を意識した「魔法の言葉」や、食べない子が出すピンチサインなど、食べない子の親にとってためになることばかりです。「もと・ご飯を食べない子供」だった山口氏の視点で書かれているので説得力がありますよ。
***
「子供がご飯を食べない」という悩み、筆者も痛いほどわかります。なぜならば、今回のコラムの内容をほとんど経験済みだからです。小学3年生になった娘は、いまでも好き嫌いが多いまま。ですが、食べる量は確実に増えていますし、嫌いな食材も少しずつ減っています。
最近では、おおたとしまさ氏のアドバイス通り、「家族との食事の時間は幸せだ」と子供が思えるような楽しい食事の時間を意識するようにしています。
「子供がご飯を食べてくれない」と困っているママ・パパへ――このコラムが少しでもみなさまのお役に立てますように。
(参考)
小池澄子 監修・指導, 検見﨑聡美 料理(2017),『最新版らくらくあんしん離乳食』, 学研プラス.
小池澄子 監修・指導, 検見﨑聡美 調理・指導(2014),『はじめての幼児食』, 学研プラス.
長澤池早子 監修, 牛尾理恵 料理(2013),『好き嫌いがなくなる幼児食』, 成美堂出版.
MAMA-PLUG 編(2012),『親子でつくれるひばりっこくらぶ保育園の偏食解消レシピ』, K&Bパブリッシャーズ.
笠井奈津子(2010),『子どもの「できない」を「できる」に変える 子育て食事セラピー』, 河出書房新社.
STUDY HACKER こどもまなび☆ラボ|親の緊張で子どもは寝つけない? 寝かしつけに必要な「親のリラックス」
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