あたまを使う 2018.9.25

探究心を刺激する「タブレット学習」を取り入れよう! 基礎~ハイレベルまで、大手3社の学習内容はどう違う?

探究心を刺激する「タブレット学習」を取り入れよう! 基礎~ハイレベルまで、大手3社の学習内容はどう違う?

最近では一家に一台、タブレットをお持ちのご家庭も多いですよね。画面が大きく、持ち運びがしやすいタブレットは、お子さんが最初に使う情報機器として最適。

さらに教育現場や家庭用の通信教育でもタブレット導入が進み、動画視聴やゲームなどの目的以外にも、学習ツールとしても身近な存在になっています

そこで今回は、タブレット学習のメリットオススメのタブレット学習についてご紹介します。

情報機器利用の低年齢化が進み、3歳児では約半数

0歳から9歳の子どもを持つ保護者を対象に、内閣府が29年度に行なった調査によると、スマートフォンやタブレットなどいずれかの情報機器を利用しているのは57.4%。そのうちタブレットを利用しているのが22.6%という結果が出ています。年齢別で見てみると、情報機器を利用しているのは1歳で11.6%、2歳で37.4%、3歳で47.5%と、すでに3歳児で約半数の子どもたちが利用しており、情報機器利用の低年齢化が進んでいます。

また、情報機器をどのように使っているかという質問では、3歳児の場合、91.4%が動画視聴と回答した一方で、48.3%が知育にも活用していることが分かりました。これは、知育アプリやタブレット学習が普及して、子どもたちが気軽に情報機器を使えるようになったことが要因の一つではないでしょうか。

小学校の学習指導要領にもプログラミング教育が導入されるなど、タブレットやスマホは子どもたちには無くてはならないツールになりつつあります。幼少期から学習や生活の中に上手に取り入れていくのが、子どもたちにとってメリットが大きいと言えそうです。

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タブレット学習、紙での学習それぞれに強みがある

タブレット学習と聞いて、身近なところで思い浮かべるのは家庭用の通信教育ではないでしょうか? 最近ではタブレットを使った学習を取り入れているサービスも多く、また教育現場でも積極的に導入されるなど、いわゆる「ICT(Information and Communication Technology)活用」が進んでいます。

ただし、紙やノートで当たり前のように勉強をしてきた親御さんにとっては、「すべてをデジタル化してしまっていいのかしら……」「紙に書いて勉強することも大事なのでは?」と、タブレット学習に抵抗がある人もいるかもしれません。

しかし、幼少期からスマートフォンやタブレットが身近にあった現代の子どもたちにとっては、タブレット学習は抵抗なくすんなりと受け入れられ、さらに紙での学習にはない強みがあります。そこで、それぞれのメリットをまとめてみました。

【タブレット学習のメリット】

  • 紙ではないので、かさばらない
  • 持ち運びがしやすく、外出先でも使いやすい
  • 答え合わせがその場でできて、解きっぱなしにならない
  • 解説や書き順などを音声や動画で見ることができる
  • 図形を動かして、立体的に見ることができる
  • 計算や漢字練習など、繰り返し学習に適している
  • ゲーム感覚で学べるから、子どもが興味や関心を持ちやすい

【紙での学習のメリット】

  • 自由に書き込みができる
  • 問題を解く途中経過が分かりやすい
  • 文章が読みやすい
  • 学習したと実感できる
  • 机さえあればいつでも勉強ができる

 
このように、タブレット学習にはその良さが、紙での学習にはまた違った良さがあります。このことについて、白鷗大学教授 教育学部長であり東京工業大学名誉教授の赤堀侃司氏は、ベネッセ教育総合研究所のインタビューで以下のように話しています。

「タブレット端末は紙の代替物と考えるのではなく、紙の学習を補完するものだと考えてほしいと思います。デジタル機器と紙、それぞれのメリットを子どもたちが享受できるように、われわれ教員は両者をブレンドした学習をデザインしていくべきだと思います」

(引用元:ベネッセ教育総合研究所|子どもの探究力を伸ばすタブレット端末の可能性〜2つの実験から見えてきたもの〜

つまり、立体的に捉えられる図形問題や漢字演習など繰り返し学習が有効な分野ではタブレットを、算数など解いていく過程が大事になる学習には紙を使うなど、両方のいいところを取り入れていくのが、上手な活用方法と言えそうです。

タブレット学習は“学びたい”本能を刺激してくれる

タブレット学習には、実用面でのメリットの他に、子どもを飽きさせないさまざまな工夫があるようです。

たとえば、つまづいた問題は音声や動画でその場で解説を見ることができたり、理科の実験映像を見たり、動物や生き物の音声や写真でじっくり観察できるなど、目と耳を使って理解することができます。幼児期であれば、ゲーム感覚で楽しんで学習することもできます。

このように音や映像の学習は、子どもにとってはイメージがつかみやすく分かりやすいのが特徴。単調になりがちな紙での学習よりも、子どもにとっては興味深く、また勉強したいというやる気にもつながるはずです。

赤堀教授も「タブレット端末を用いた学習は、与えられた情報以外のことも『もっと知りたい』という気持ちにさせ、子どもの創造性を高めることができるメディア」であると話しています。タブレット学習は今注目されている「探究心」を伸ばすことにつながるでしょう。

探究心を刺激する「タブレット学習」を取り入れよう!2

基本問題~ハイレベル問題まであり。オススメのタブレット学習

いろいろなタブレット学習が出ていますが、その中でも学習内容がとくに優れているオススメのタブレット学習を3つご紹介します。それぞれ特徴がありますので、子どもの性格や学習に対する興味に合わせて選んでみてくださいね。

【チャレンジタッチ(進研ゼミ)】

  • 会員の9割以上が「チャレンジタッチ」で勉強が楽しくなったと回答するなど、利用者からの評判も高いです。
  • 学校の授業と合わせた学習内容なので、いま習っている内容がしっかり身につきます。
  • まるで先生が横にいるかのように子どもの漢字をチェック。「トメ」「ハネ」「書き順」までしっかり指導します。
  • 「新学習指導要領」にいち早く対応。思考力・判断力・表現力を鍛える問題や、プログラミング的思考を養う問題英語でコミュニケーションする力を育む問題などもあり、未来に向けた力を伸ばします。

【Z会】

  • Z会のハイレベルな問題で学べます。また「本質的な理解を促す良問」を解くことで、学習レベルもどんどんアップします。
  • デジタルならではの動きと視覚を重視した教材で、紙ではイメージしにくい分野もわかりやすく確認しながら学べます。
  • 確認問題はタブレット上で即時に採点。理解度をその場で確認しながら、効率よく問題を解き進められます。
  • 紙でのコースと同じく、担任指導者の先生がフォローしてくれます。
  • 中学校受験用コースが展開されているので、合格に必要な学力を確実に身につけることができます。

【学研タブレットゼミ】

  • 基礎力を向上させる問題多数。苦手問題は反復練習ができるので、10~15分の学習時間でもしっかり知識を定着させることができます。
  • RPGのようなゲーム感覚で勉強ができる「ワンダードリル」も展開しています。ゲーム感覚で勉強を楽しむことができるので、勉強嫌いな子でもどんどん勉強が進みます。
  • 学習した内容がメールで届くので、子どもの学習状況がひとめでわかります

タブレット学習で親が注意する点

タブレットを子どもに与えるときに注意したいのが、その使わせ方と選び方です。学校で与えられた専用タブレットや、家庭用の通信教育で利用できるタブレットであれば、使える機能は制限されているので安心です。

一方で、自宅で使っているタブレットを使わせる場合は、インターネットにフィルターをかけて使わせるようにしましょう。また、1日の使用時間を守る、寝る前1時間は使用を控えるなど、基本的な約束事を親子で決めることが大切です。知育アプリを使う場合は、そのアプリが子どもにとって安全かどうかを親御さんがしっかりと確認することも必要ですね。

そして、子どもが1人で集中する時間も大切ですが、たまには親子で一緒に取り組む時間を持つこともおすすめです。タブレット学習では、学習塾のように時間に拘束されず、自宅でお子さんのペースで勉強できるのも魅力。リビングで行えば、親御さんの目の行き届く範囲で学習することもできますね。子どもが今どんな学習をしているのか、大きな画面のタブレットであれば把握がしやすいでしょう。

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現代の子どもたちは、これからのIT社会を担っていく世代。小学校の学習指導要領にもプログラミング教育が導入されるなど、タブレットは子どもにとってますます身近な存在になっていきます。タブレットならではの強みを取り入れながら、紙の学習と上手く合わせて使っていきたいものですね。

文/内田あり

(参考)
内閣府|低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査
ベネッセ教育総合研究所|子どもの探究力を伸ばすタブレット端末の可能性〜2つの実験から見えてきたもの〜
子どもたちのインターネット利用について考える研究会
ベネッセ教育総合研究所|まなびのかたち
進研ゼミ 小学講座|チャレンジタッチ1ねんせい
学研タブレットゼミ
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