教育を考える/食育 2018.9.3

「~~しちゃダメ」よりも「~~してもいいんだよ」と教えたい【食のまなび探検隊「カルビー(株)」その4】

編集部
「~~しちゃダメ」よりも「~~してもいいんだよ」と教えたい【食のまなび探検隊「カルビー(株)」その4】

インタビュー後半では、これまでたくさんの小学校で授業を実施してきたからこそわかる学校ごとの個性、小学生らしいエピソードが盛りだくさんの授業風景など、スナックスクールの裏話をお聞きしました!

さらに、お菓子を作る企業としてカルビー(株)が掲げている信念や、子どもたちの健やかな成長をサポートするために実践していることをおうかがいしました。

それぞれの学校の個性が光る授業風景

ーー授業全体の流れも時間配分も、子どもたちの集中力を切らさない工夫が随所に見られました。とくに班ごとに答えを出すとき、考える時間を「2分」と区切り、モニター上でタイマーを表示するアイデアがいいですね。

森田さん:
あれがないとずーっと考えちゃったり、気が散っておしゃべりし始めちゃったりすることもあるんです。2分は短いように感じますが、真剣に取り組んでいると集中力が発揮されて時間内で答えを出すことは充分可能です。こういった工夫も、スナックスクールを続けていくなかで年々改良されているんですよ。

ーー今日の子どもたちはとても元気で素直で、反応も良かったですね。いつもこういった雰囲気なのでしょうか?

森田さん:
今日は3年生だったので、比較的素直で子どもらしさがあふれていましたね。5年生くらいになると、ぐっと大人っぽくなる子もいるので、少しクールな反応をされる場合もあります。

金子さん:
学校によっては「静かに手を挙げなさい」って指導しているところもありますし、「手を挙げて指されてからじゃなきゃ発言しちゃダメ」とかもあるので、その学校に行って授業を始めるまではどのような反応が返ってくるかはわかりません。

森田さん:
反応を見てから「あ、この学校はこういう感じなのね」と瞬時に判断して授業を進めていきます。「このクラスのリーダーはこの子だな」とかね(笑)。

山田さん:
そうそう。ちょっとお調子者っぽい子や率先して意見を言う子はやっぱり目につきますよね。そういったリーダータイプの子は、授業を進めていくうえでも助けになってくれることが多いです。

森田さん:
授業が終わってみんなが教室に戻るとき、「あの、お手伝いありますか?」って言ってくれる子もいますよ。

ーーそれは感心ですね! 他にも何かエピソードなどがあれば。

森田さん:
ケンカしちゃって泣き出す子もいますね(笑)。

金子さん:
いますいます。けっこう多いですよ。

山田さん:
こないだもありましたね。ポテトチップスを何グラムって量るとき、班の中でひとりだけ違う数字を答えてしまって。実はその子が正しい数字を言っていたのに、周りの子たちが「違うよ」と責めてしまったことからぶつかり合ってしまったんです。最終的に双方から話を聞いて、先生にも間に入ってもらってなんとか解決しました。他にも授業で使うツールを触らせてもらえなかった、とか、子どもですから些細なことでトラブルに発展してしまう。

森田さん:
女の子が男の子を「ポカッ」てやって「うわーん」って泣かせるのも意外と多いですね(笑)。女の子は強い。

カルビー(株)が一番伝えたいこと

ーーそういったハプニングもあるんですね。一方で、限られた時間で授業を進めなければならないし、臨機応変な対応が求められますね。

森田さん:
突然発生するトラブルもそうですし、たとえば積極的に発言してくれたとしても、考えをまとめきれずにうまく表現できない子もいますよね。でも私たちは、スナックスクールに参加したすべての子どもたちに「悲しかったな」という思いだけはさせたくないんです。少しズレたことを言っていても「発言してくれてありがとう!」という気持ちを大事にしています。「スナックスクール楽しかった!」って、ずっと覚えてくれていたらいいなって思います。

金子さん:
おやつってやっぱり「楽しいもの」であってほしいので、スナックスクールを通じて楽しさも伝えていきたいんです。

ーー子どもが健やかに成長するために、カルビー(株)がサポートしたいと思うことはなんでしょう?

金子さん:
やはり一番は「自分で判断できるようになってほしい」ということ。自分で量なり時間なりを考えて、判断して、いいか悪いかを考えながら食べられるようになってほしいんです。これから子どもたちが成長するにつれて、親から与えられたものだけを食べ続けることはできませんよね? だからこそ、今のうちから正しい知識を身につけることが大事なんです。そこでカルビー(株)として、「自分で判断して食べてもらう」ということをサポートできればと思います。

ーー子どもはいつか親の手を離れていくもの。いずれ訪れるその時までに、自分で食べるものを選ぶ力「食選力」や、正しい知識をもとに健康を管理する力「自己管理力」が身についていてほしいと願います。では最後に、子どもの「食」や「おやつ」についてお悩みの保護者の方たちに向けて、メッセージをいただけますでしょうか?

金子さん:
そうですね、「おやつは食べてもいいものなんだよ」ということでしょうか。よく「~~しちゃダメ」っていう言い方をしますが、「~~してもいいよ」という言い方に変えるだけで、随分気持ちが軽くなると思います。

「何時に食べちゃダメ」とか「こんなに食べちゃダメ」じゃなくて、「いついつまでだったら食べてもいいんだよ」とか「これくらいだったら食べてもいいんだよ」と言い換えることで、お子さんも親御さんも楽しくおいしくおやつを食べることができますよね。

ーー確かに、言い方ひとつで随分と印象が変わりますね。おやつにはきちんと役割があり必要だから食べている、という意識を持てば、毎日のおやつの時間が身体と心の栄養を補給する大事な時間へと変化していくような気がします。本日はどうもありがとうございました。

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取材を終えて、私たち親は、おやつを食べさせることを必要以上に心配したり不安に感じたりすることはないのだと実感しました。むしろ、スナックスクールを受けた子どもたちのキラキラした目や、食に対する意識の変化を目の当たりにし、正しい知識や情報を与えることこそが大人としての義務だと感じました。お菓子メーカーのカルビー(株)だからできること、子どもたちに伝えられること、それらを私たち大人も教えてもらった一日でした。