世の中に溢れる膨大な本の中から、自分の子どもに読ませたい本、本当に読むべき本が何かを知るのはとても難しいものです。こんなとき、誰かがヒントを教えてくれたらいいのに……そう考える親御さんも多いのではないでしょうか?
そんな悩める保護者のために「本選びのプロ」がとっておきの情報を教えてくれる連載がスタートします。
図書館司書や教育関係者向けの施設である『日販図書館選書センター』。図書館を “つくる側” が絶大な信頼を寄せる場所だからこそ、確かな目で選ばれた本が並んでいることは間違いありません。
この連載では、選書センターで選ばれた本のランキング、そして選書のプロ・コンシェルジュによるコラムをご紹介します。きっと子どもの本選びのお役に立つでしょう。
※選書センターについて、詳しくはこちら(「図書館司書や教育関係者が足繁く通う『日販図書館選書センター』って知ってる?」)をお読みください。
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2018年上半期、選書センターでよく選ばれた本(小学校編)の中で注目すべきは、なんと言っても4位『学校プールのヤゴのなぞ』ではないでしょうか。夏が終わり、水泳授業も終了した学校のプールは、ヤゴ(トンボの幼虫)のすみかになります。都会にある小学校のプールでヤゴたちはどのように生活しているのか、一年を通してその観察の経過をたどるうちに、自然や生き物の“ふしぎ”を知ることができます。
コンシェルジュのおすすめの本
なかにはメートル級も!? 不思議なプランクトンの世界へようこそ
「理科」のジャンルで毎月選書上位にランクインする図書が『ずかんプランクトン』(技術評論社)。プランクトンは小学校5年生「動物の誕生」、小学校6年生「生物と環境」、中学校第二分野「生物の体のつくりと働き」「自然と人間」で扱われます。
本書では身近に生息するプランクトンを、フルカラーの大きな写真で紹介しています、目で見て楽しめるのはもちろん、体のつくりを解説したイラストや詳細なコラムで、しっかりと特徴を学ぶことができます。採取方法、顕微鏡での観察方法も解説されているので、調べ学習の資料としてもいかがでしょうか。