芸術にふれる/アート/デザイン 2019.6.15

五感が解放される、緑豊かな「クレマチスの丘」は “子どもと美術が出会う場所”

長野真弓
五感が解放される、緑豊かな「クレマチスの丘」は “子どもと美術が出会う場所”

富士山のお膝元、長泉町にある自然豊かなエリア「クレマチスの丘」。そこには4つの美術館があります。「IZU PHOTO MUSEUM」(一時休館中)、「井上靖文学館」、そして「ベルナール・ビュフェ美術館」「ヴァンジ彫刻庭園美術館」です。

折しも今、子どもたちにぴったりの展覧会を開催中とのことなので、さっそく足を運んできました。自然もアートも両方楽しめて、子どももおとなも大満足な魅力いっぱいの美術館にご案内します!

クレマチスの丘へミッフィーに会いにいこう!

クレマチスの丘は、静岡県長泉町の愛鷹山中腹にある文化複合施設です。敷地は2つのエリアに分かれています。

■クレマチスガーデンエリア
ヴァンジ彫刻庭園美術館IZU PHOTO MUSEUMがあり、イタリア人彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの作品が館内と庭園に贅沢に散りばめられ、存在感を放っています。ガーデンはとてもよく手入れが行き届いていて、季節の花々が目を楽しませてくれます。広々とした芝生では、子どもたちが楽しそうにはしゃいでいました。
■ビュフェエリア
フランスの巨匠ベルナール・ビュフェの世界最大のコレクションを誇る、ベルナール・ビュフェ美術館。そして、併設されたビュフェこども美術館では、大人から子どもまでがアートを楽しむことができます。幼少期を伊豆で過ごした井上靖を記念して設立された井上靖文学館も見逃せません。

違う表情を持つ2つのエリア――1日いても飽きることはありません。

現在、2つの美術館でディック・ブルーナの展覧会が開催中です。どちらもミッフィーを通してアートと自然を楽しめる工夫がいっぱいで、親子で楽しめるものとなっています。

■ヴァンジ彫刻庭園美術館

【ミッフィーのたのしいお花畑 ディック・ブルーナが描くお花と絵本の世界展】
お花と植物がテーマとなっていて、美しい花々が咲き乱れるガーデンには、庭仕事やクレマチスガーデンのことをわかりやすく説明してくれる看板など、学びながら楽しめる工夫がたくさん。植物を好んで描いたブルーナさんの作品を見ることができるコーナーもあります。

自由に参加できる「みんなのお花畑をつくろう」のコーナーは、「庭園でお花をスケッチして、テーブルにある4色の中から好きな紙を選び、ブルーナのようにできるだけシンプルに描いてみよう」というもの。大人も子どもも目をキラキラさせながら取り組んでいて、“お花畑” の白いボードには、個性的でカラフルな絵が咲き乱れていました。

配布されている「オリジナルスケッチノート」は、庭園の楽しみ方を教えてくれて、見て触れて感じたことを書き込めるようになっています。最初にもらってからガーデンを楽しむことをおすすめします。

■ベルナール・ビュフェ美術館

【美術館に行こう! ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方】
常設のビュフェの絵画とミッフィーがコラボ。ブルーナの絵本、『うさこちゃん  びじゅつかんへいく』の内容に沿って、ビュフェの絵を見ていきます。こちらでも、鑑賞シート「美術館に行こう!ディック・ブルーナに学ぶモダン・アートの楽しみ方」を配布しているので、シートを見ながら鑑賞を楽しむことができます。

または、最初は何も情報なしで好きな絵だけを見て、その後もう一度鑑賞シートのアドバイスを活用して鑑賞し直してみるのもおもしろいかもしれません。シートがなくても、ところどころでミッフィーが鑑賞のアドバイスをしてくれたり、ミッフィーの感想が書いてあったりするので、それだけでも楽しめますよ。

独特の世界観を持つビュフェの絵は、子どもたちの想像力を掻き立てるに違いありません。また、後半にはブルーナの作品展示や絵本コーナーもあります。ブルーナとビュフェの違いを感じられるのも興味深いですよね。

こちらにも、自由参加のワークショップコーナーがあります。「いろがみワーク」では、ブルーナが色を決めるときに用いた方法を体験できたり、「みみmiミッフィー」では、ミッフィーの耳を作ってかぶってミッフィーに変身することも! そのまま美術館を探索できるなど、子どもが飽きずに楽しめるイベントも充実! アートをとても身近に感じることができそうです。

[ビュフェこども美術館]
鑑賞中、ひと息入れたくなったら、ぜひ「ビュフェこども美術館」へ。ビュフェ作品のパズルや、作品の人物になりきる “ヘンシンコーナー” 、木をふんだんに使ったスペースでのびのびと気兼ねなく過ごすことができます。お父さん、お母さんもちょっとひと息つけるスペースです。

自然豊かな土地に、心と五感が解放されるこんな場所はなかなかありません。長泉町は子どもの多い町ということで、“子どもと美術が出会う場所” として、この美術館が作られたそうです。ぜひ親子で訪れてみてくださいね。


写真提供/クレマチスの丘

写真提供/クレマチスの丘

『クレマチスの丘』
静岡県長泉町東野クレマチスの丘347-1
開館時間:
1月          10:00~16:30
2・3月       10:00~17:00
4・5・6・7・8月  10:00~18:00
9・10月       10:00~17:00
11・12月       10:00~16:30
※各館共通です(入館は閉館30分前まで)
休館日:
毎週水曜日(祝日の場合は開館、その翌日休)、年末年始
入館料:
■クレマチスガーデン・ヴァンジ彫刻庭園美術館
4~10月 大人 1200円、高・大学生 800円、小・中学生 無料
11~3月 大人 1000円、高・大学生 500円、小・中学生 無料
■ベルナール・ビュフェ美術館
大人 1000円、高・大学生 500円、小・中学生 無料

写真/長野真弓

(参考)
Clematis no Oka
ベルナール・ビュフェ美術館
ヴァンジ彫刻庭園美術館|開催中の展覧会

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