教育を考える/体験 2019.7.6

幼少期の自然体験がもたらす驚くべき教育効果! 「生きる力」はなぜ育つのか

幼少期の自然体験がもたらす驚くべき教育効果! 「生きる力」はなぜ育つのか

キャンプ水遊びハイキング昆虫採集など、自然の中で体を思いきり動かす体験は、普段の生活では味わえない、子どもにとって貴重な時間です。お子さんが小さいうちは、なるべくいろいろな体験をさせたいと思うご両親も多いでしょう。

では、実際に自然体験の中で、子どもたちはどのような力を育むのでしょうか。今回は、この夏に親子で楽しみたい、3〜10歳までのお子さん向けの自然体験をご紹介します。

探究心やコミュニケーション能力など、生きる力を育む!

かつての子どもたちは、放課後や休日には野山を駆け回り、昆虫採集をしたり、秘密基地を作って遊んだりと、思いきり体を動かして遊んだものです。しかし、現代の子どもたちは、のびのびと遊べる場所が限られてしまったり、習い事や塾が忙しかったりで、体を動かして遊ぶ機会が減ってしまっています

また、近年はテレビやゲーム、スマートフォンなど、屋内で遊べるものが充実していて、家の中にいても退屈しないことも、外遊び離れの一因かもしれません。

信州大学の平野教授の調査によると『夜空に輝く星をゆっくり見た』『太陽が昇るところや沈むところを見た』『海や川で泳いだ』『チョウやトンボ、バッタなどの昆虫を捕まえた』といった自然体験のある子どもが、年々、少なくなってきています。平成17年の調査では、日の出や日の入りを見たことのない子どもが43%、昆虫を捕まえたことがない子どもが35%もいるという結果が出ました。

(引用元:Coleman|自然が子どもを成長させる〜自然体験が子どもに与える影響について〜) ※太字は編集部にて施した

このように、自然の中で体を動かす体験が少ないと、さまざまな力を育める機会も少なくなってしまいます。

前述の信州大学の平野吉直先生が小学4〜6年生を対象に調査によると、自然体験活動をたくさんした経験した子どもには、課題解決能力や豊かな人間性など「生きる力」が備わっているのだそう。また、自然体験活動をたくさん行なったグループほど、「わからないことは、そのままにしないで調べることが多い」、「誰とでも協力してグループ活動ができる」「相手の立場になって考えることができる」などの項目に「当てはまる」と答えており、自然体験活動を行なわなかったグループほど、それらが「当てはまらない」と答えた子どもが多いという結果が出ています。

では、その「生きる力」とは、実際にはどのような力なのでしょうか。

○自然に親しみ、理解する
○環境に対する意識を持ち、生命の大切さを知る
○想像力
○発想力
○表現力
○豊かな心を持つ
○疑問を解決しようとする気持ちが生まれる
○探究心が芽生える
○自主性が芽生える
○協調性、コミュニケーション力
○健康で丈夫な体
○情緒の安定

たとえば、自然の中で見つけたおもしろい形の葉っぱでどんな遊びができるのか考えることで、発想力想像力を養われます。また、生き物に触れることで生命の大切さを知ったり、土や水に直接触れて遊ぶことで健康で丈夫な体情緒の安定が身についたりします。自然体験はやはり、子どもにとって良い影響があるのですね。

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年代別、おすすめの自然体験

自然の中で遊ぶ機会が減った現代の子どもたちにとって、休日や夏休み、連休を使っての自然体験は貴重な経験です。そこで、年代別におすすめしたい、自然体験をご紹介します。

3、4、5、6歳向け
水遊び……自然に親しみ、理解する 環境に対する意識を持ち、生命の大切さを知る
落ち葉遊び……想像力 発想力 表現力
貝殻拾い……探究心が芽生える 想像力
昆虫採集……生命の大切さを知る 探究心が芽生える
動物との触れ合い……生命の大切さを知る 豊かな心を持つ
家族でキャンプ……疑問を解決しようとする気持ちが生まれる 協調性、コミュニケーション力 自主性が芽生える 発想力
星空を見上げる……自然に親しみ、理解する 豊かな心を持つ

 

7、8、9、10歳向け
・川遊び、海遊び……自然に親しみ、理解する 環境に対する意識を持ち、生命の大切さを知る
魚釣り……探究心が芽生える 環境に対する意識を持ち、生命の大切さを知る
シーカヤック、シュノーケリング……自然に親しみ、理解する 環境に対する意識を持ち、生命の大切さを知る 協調性、コミュニケーション力
木登り……自然に親しみ、理解する 探究心が芽生える 健康で丈夫な体
アスレチック……自然に親しみ、理解する 探究心が芽生える 健康で丈夫な体
山登り……自然に親しみ、理解する 協調性、コミュニケーション力 探究心が芽生える 健康で丈夫な体
星空観察……自然に親しみ、理解する 探究心が芽生える 想像力
酪農体験……環境に対する意識を持ち、生命の大切さを知る
家族でキャンプ……疑問を解決しようとする気持ちが生まれる 協調性、コミュニケーション力 自主性が芽生える 発想力
火おこし体験……自主性が芽生える 疑問を解決しようとする気持ちが生まれる

親子におすすめの自然体験サイト

自然体験を家族で計画するのもいいですが、子ども向けプログラムを利用するのもおすすめです。

特に、同世代のお友だちや家族以外の大人と一緒に何かを体験することは、コミュニケーションを育むために大切なこと。ネットや電話で簡単に予約ができるので、週末や夏休みを利用して申し込みしてみてはいかがでしょうか。

■ネイチャーキッズ
酪農体験、カヌーキャンプ、サイクリングキャンプ、山村留学キャンプ、自然探索キャンプ、フィッシャーマンキャンプ、スキーキャンプ、海遊びキャンプ
対象年齢:小学生〜中学生(プログラムにより異なります)

■国際自然大学校
サマーキャンプ、昆虫博士キャンプ、リバーアドベンチャー、海遊び、キャンプマウンテンバイクツーリング
対象年齢:4歳〜高校生(プログラムにより異なります)

■そらまめキッズ
大冒険キャンプ、海キャンプ、秘密基地キャンプ、シュノーケリング、体験ダイビング、ドルフィンスイム&イルカトレーナー体験、キャニオニング、川遊び
対象年齢:年中〜小学生(プログラムにより異なります)

■こども自然体験塾
リバートレッキング、シーカヤック体験、クライミング、忍者修行、生き物観察、ボルダリング体験、イルカウォッチング、化石発掘アドベンチャー
対象年齢:小学1年生〜6年生(プログラムにより異なります)

お子さんが興味を示したプログラムを体験させてみるのもいいですね。ひとりで体験するのが心配な場合は、仲良しのお友だちや兄弟、親子で利用できるプログラムを選んでみるのもいいでしょう。自然体験を通して、新しい友だちとの出会いもまた、すばらしい経験になるはずです。

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自然体験の中で、豊かな自然や生き物と触れ合ったり、家族や友だちと関わったりするなかで、子どもはさまざまな力を育むことができます。ただし、自然体験をいざさせようと思っても、親御さんが不慣れな場合も多いもの。子どもや親子向けの自然体験プログラムを上手に活用して、今しか経験できない自然体験をさせてみましょう。

文/内田あり

(参考)
文部科学省|中央教育審議会ヒヤリング資料 「自然体験活動」の成果と意義
名古屋経済大学 機関リポジトリ|自然環境のなかで育まれる子どもの成長
Coleman|自然が子どもを成長させる〜自然体験が子どもに与える影響について〜
ネイチャーキッズ
国際自然大学校
そらまめキッズ
こども自然体験塾