あたまを使う 2019.8.13

「迷路」で脳がぐんぐん育つ! オススメの年齢別・迷路絵本教えます

「迷路」で脳がぐんぐん育つ! オススメの年齢別・迷路絵本教えます

子ども向けのワークなどによくある迷路。じつは、迷路で遊ぶと、子どもにとってさまざまな効果が期待できるのです。今回は、迷路で遊ぶことのメリットや、おすすめの迷路絵本をご紹介しましょう。

迷路で遊ぶと頭が良くなる!?

知育玩具や絵本にも用いられることが多く、子どもはもちろん、大人も夢中になってしまいそうな迷路。子どもが暇を持て余してしまう車やバス、電車での移動の際や、天気が悪い日のお家遊びツールとしても活用できるため、子育て家庭にとっては必須とも言えるアイテムのひとつです。

シンプルな遊びにも思える迷路ですが、「ゴールにたどり着くためにはどこを曲がればいいのか考えながら線を引いていく」という作業は集中力判断力が必要とされ、脳の活性化につながるのだそう。

医学博士の白澤卓二氏は、迷路遊びの効果について次のように述べています。

迷路には、脳の働きを活性化させる力があります。お子さんが夢中になって迷路をとくことで、空間認識能力のアップや、認知機能の柔軟性が獲得されています。また、お年寄りの認知症予防プログラムにも迷路は活用されています。

(引用元:絵本ナビスタイル|迷路で子どもの「脳力」がアップする! 『めいろどうぶつえん』

オススメの年齢別・迷路絵本2

子どもの知的好奇心を育てる3つのポイント
PR

「線を引く」ことのすごいメリット

迷路遊びでは、「ゴールを目指して線を引く」という作業がメインになりますが、中学受験のプロとして活躍している小川大介先生いわく、「線を線として書くこと」には以下のメリットがあるのだそう。

●文字や数字を学ぶ基礎ができる

小さな子どもにとって、迷路遊びのような「1本の線を引く作業」はかなり難しいと小川先生は言います。そして、線を書く遊びになじんでいる子となじめていない子では、本格的に文字や数字を学び始めてからの定着に大きな差が出るのだそう。幼少期に楽しく遊びながら、文字・数字を書くための基本を身につけることができる点は、迷路遊びの大きなメリットです。

●算数の図形問題への苦手意識がなくなる

小川先生いわく、迷路などで線を書くと、自分の手で動かしたものが形になる感覚を味わうことができ、形に対するセンサーが磨かれていくのだそう。前述したように、子どもにとって線を引くのは難しい作業。最初は紙に線を引く練習から始めましょう。直線や曲線を書く練習から始めていき、慣れてきたら丸や三角、四角などの図形に発展させていくことで、図形として物をとらえる目が養われ、ひいては算数の図形問題にもなじめるようになります。

オススメの年齢別・迷路絵本3

年齢別・おすすめの迷路絵本

さまざまな絵本のテーマにもなっている迷路。ここでは、おすすめの迷路本を年齢別に紹介します。

2、3歳〜

「ぐんぐんすすめ! よんだりたどったりめいろであそぼ」
著:かしわらあきお(幻冬舎)

大きくてわかりやすい迷路になっており、まだ線を書くのが難しい子どもでも指でなぞりながら遊べます。「てくてく」「とことこ」など、子どもが好きな擬態語がいたるところに散りばめられており、言葉遊びも楽しめます。

「ベリーくんのきのみやさん」
(エド・インター)

絵本と木製の迷路がセットになった知育玩具です。ストーリーに合わせてマグネットペンで玉を運ぶ迷路で、数の数え方や色の認識力、手先の器用性などが養われます。

「ノンタンおばけむらめいろ」
著:キヨノサチコ(偕成社)

子どもに大人気のノンタンシリーズの迷路本です。ノンタンが好きな子どもはもちろん、おばけが好きな子どもにもピッタリ。ノンタンとおばけのやりとりを楽しみながら、迷路にふれるきっかけとして活用するのもおすすめです。

 

年長~小学校低学年

「算数が好きになるパズル 迷路のろじか~る」
著:算数パズル開発室(世界文化社)

迷路をしながら、計算問題では身につかない考える力を養う絵本。迷路で楽しく算数に触れることができるので、算数に苦手意識がある子どもにもおすすめです。

「めいろどうぶつえん」
著:吉川めいろ(飛鳥新社)

50種類の動物が迷路になっており、動物が好きな子どもにおすすめです。動物ごとに生態の解説も載っているので、図鑑のように楽しむこともできます。

「パズルでまなぼう③ めいろ」
監修:市川希(世界文化社)

完成後の迷路に色を塗ると動物などが出てくるページがあり、迷路でゴールにたどり着いたとき、そして色を塗って動物が出てきたときと、さまざまな達成感が味わえます。知能研究所・所長の市川希先生による解説つきです。

 
***
子どもから大人まで楽しむことができ、脳の活性化にも良い影響がある迷路。ぜひ親子で取り組む趣味のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

文/田口 るい

(参考)
マイナビウーマン子育て|迷路は知育に最適!? 迷路の効果と子供への教え方
日経デュアル|簡単オススメ!紙と鉛筆を使い、子を賢くする方法
絵本ナビスタイル|迷路で子どもの「脳力」がアップする! 『めいろどうぶつえん』
偕成社|ノンタンおばけむらめいろ
世界文化社|算数が好きになるパズル 迷路のろじか~る
世界文化社|パズルでまなぼう③ めいろ
絵本ナビスタイル|ぐんぐんすすめ! よんだりたどったりめいろであそぼ
株式会社エド・インター|えほんトイっしょ ベリーくんのきのみやさん