2018.10.16

恥ずかしがり屋の子がダンスを好きになる4ステップ。親が言ってはいけない言葉とは?

編集部
恥ずかしがり屋の子がダンスを好きになる4ステップ。親が言ってはいけない言葉とは?

満面の笑みをたたえて激しい振り付けをラクラクこなしているダンスパフォーマーの仕草や表情を見ていると、根っからの前向きで明るい性格をイメージします。

性格によって、ダンスがうまくなるかどうかの差はあるのでしょうか。

今回は、恥ずかしがり屋タイプや引っ込み思案タイプの子どもがダンスを楽しみ、上達するコツをご紹介します。

ダンスの上達度に性格の差は関係する?

ダンスのジャンルで差はありますが、ダンスを自己表現のひとつと考えた場合、「人と同じであることを良しとせず、感性がユニークで、他人だけでなく自分に対しても負けず嫌いな子」は、自発的に練習を重ねてぐんぐん伸びていく可能性が高いようです。

しかし、ダンサーの皆が皆、リーダータイプの目立ちたがり屋ばかりだったらどうなるでしょう? ソロダンスならともかく、グループの場合は統制が取れずバラバラになってしまうのは明らかです。むしろ、ダンスを全体的にまとまりよく仕上げるには、控えめで周りの子どもと合わせるのがうまい性格の子のほうが向いているケースもありますよ。

今回のコラムで一番伝えしたいことは、「恥ずかしがり屋タイプの子がダンスに向いていない」という事実はないということです。ですから、どちらかというと引っ込み思案タイプの子どもがダンスに興味を持ったときは、ぜひ体験レッスンに連れて行ってあげてください。そして「ダンスをやってみたい!」という子どもの気持ちを大いに褒めて、応援してあげましょう。

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まず場所に慣れることからで十分です!

そうはいっても……「やってみたい」と言われて体験レッスンへ行ったのに、我が子は恥ずかしがるばかりで何もせずに時間が終わってしまった――というケースはダンスに限らず、恥ずかしがり屋な子が習い事を始めるときの「あるある」ではないでしょうか。

恥ずかしがり屋な性格は、その子が持って生まれたもので、性格自体を克服することはなかなか難しいかもしれません。しかし、場に慣れることと、小さな達成感の積み重ねによって、上達の道が開かれていきます

初めてのことや初めての場所は、大人でも緊張します。お子さまも大人と同じように、初めての時は緊張したり恥ずかしがったりしても、何度も何度も繰り返し同じことを行うと、慣れるようになります。そして、慣れることで緊張が和らぎ、自然な振る舞いができるようになるのです。

(引用元:ベネッセ教育情報サイト|恥ずかしがり屋の子どもへのNG対処法とOK対処法

外向的や社交的な性格の人でも、「初めて」の状況にはある程度は緊張するものです。ましてや恥ずかしがり屋の子であれば、何倍、何十倍と緊張してしまいます。最初から先生や仲間の中へ溶け込むことを目標とせず、まずはダンスを好きになることから始めてみるように促してあげてくださいね

恥ずかしがり屋の子がダンスを好きになる4ステップ2

恥ずかしがり屋の子、こうすればダンスがうまくなる

では実際にどんなステップをふんで練習をしていけばよいのでしょう。

1. ダンスの曲に慣れる

レッスンで使われた曲を、家に帰ってから何度も聞いたり、歌詞があれば一緒に歌ってみたりして、ダンスの曲に慣れていくことから始めるのもおすすめです。

2. 家で鏡の前に立ってダンスを楽しむ

大勢のレッスン仲間どころか先生に見られるのも恥ずかしいというお子さんであれば、自宅に姿見サイズの鏡を置き、その前で楽しくダンスできるような環境を整えます。鏡に写った自分の姿を客観的に見ることに慣れると、人に見られることへの抵抗感も少しずつ解消されていきます。

3. 小さな目標をひとつずつクリアする

大きな目標を掲げることも素晴らしいですが、恥ずかしがり屋の子に自信をつけさせる意味でも、クリアしやすい小さな目標を作ってチャレンジさせるようにしましょう。少し頑張ればクリアできるという経験の積み重ねが自信になっていきます。

4. 親はポジティブな言葉がけを意識する

思わず口に出してしまう、「うちの子は、恥ずかしがり屋で」や「引っ込み思案で困っているんです」という言葉はグッと飲み込みましょう。子どもの前で困っているという内容の会話をすることは、本人のやる気を挫き、自信をなくすことにつながります。親は、子どもの引っ込み思案をネガティブにとらえる言葉がけはしないようにします

子どもに小さな達成感を与え続け、自信をつけさせることで、「もっと自分を表現したい」「気持ちを伝えたい」と体と心を動かして積極的にダンスを楽しめるようになるでしょう。

ダンスが性格に影響を与えることもある

ダンスを始めるまでは引っ込み思案だったという方だってたくさんいます

成人皇族として公務に出られる姿がテレビで報道され、チャーミングな笑顔で国民の多くから愛されている秋篠宮佳子さまもそのおひとり。元宮内庁職員の皇室ジャーナリスト、山下晋司さんは女性週刊誌の取材に対し、佳子さまは人からどう見られるかをかなり意識し、自然なスタイルで自分を美しく見せる術を身につけていると語っています。

「フィギュアやダンスをおやりになっていることが大きいのではないでしょうか。これらのスポーツは技術だけでなく、美しく見せることも重要です。幼いころは引っ込み思案でもの静かなお子さまでしたが、フィギュアやダンスによって、自分を表現する力を身につけられたのだと思います」

(引用元:週刊女性PRIME|元宮内庁職員「佳子さまは美しく見せる術を身につけておられる」

また、「不動のセンター」といわれた元AKB48の前田敦子さんも、デビュー前はダンスレッスンを受けてもうつむきがちで消極的だったのだとか。彼女たちにレッスンを行なっていた夏まゆみさんは、自身の著書で以下のように言っています。

「前田はわたしが全員に出していた課題を、夜中に帰って家でやっていた。この目に見えないところでの努力は、いつか必ず実を結ぶ。のちの前田が、それを実証してくれた」

(引用元:夏まゆみ 著(2014),『ダンスの力: モーニング娘。AKB48…愛する教え子たちの成長物語』,学研パブリッシング.)

センターに抜擢された理由を述べ、引っ込み思案だった前田さんがコツコツ積み上げた努力は、やがて自信につながったことを証明していますよね。これはダンスに限らず、勉強であっても、ほかのスポーツであっても同じことが言えるのではないでしょうか。

***
ダンスがうまくなるには、ダンスが好きでコツコツと練習できることが重要なのですね。親が引っ込み思案についてあれこれ口にせず、小さな目標をひとつずつクリアして自信をつけさせてあげましょう。

(参考)
StudyHackerこどもまなび☆ラボ|脳の活性化にも効果あり! 幼少期におすすめのダンス6選とそれぞれの教育効果。
ベネッセ教育情報サイト|恥ずかしがり屋の子どもへのNG対処法とOK対処法
週刊女性PRIME|元宮内庁職員「佳子さまは美しく見せる術を身につけておられる」
パパイヤ式キッズダンスアカデミー|幼児教育においてダンスを取り入れる意味
夏 まゆみ著(2014),『ダンスの力: モーニング娘。AKB48…愛する教え子たちの成長物語』,学研パブリッシング.