からだを動かす 2018.10.13

運動能力アップに必要な動きはすべて「遊び」から!【親子で楽しむ運動遊び6選】

編集部
運動能力アップに必要な動きはすべて「遊び」から!【親子で楽しむ運動遊び6選】

子どもの体力低下について指摘されはじめたのは30年近く前になります。クラブチームへ所属して専門家の指導を受けながらオリンピックを目指すような非常に運動能力の高い子どもがいるものの、現代のライフスタイルや子どもを取り巻く環境なども関係し、全体的に改善されるのは難しい状況にあるようです。

今回は、「自宅」「近所の公園」「大きな公園」という遊びのシーンを想定して、それぞれの場所で子どもの運動能力を伸ばすコツについて紹介します。

体育の授業が運動能力の伸びを妨げている?

子どもの体力向上のため、文部科学省も「1日60分の運動」を謳っていますが、これは必ずしもスポーツ教室などに通って専門家による指導を受けなければならないということではありません。むしろ、幼児期には集団で行なう体育の授業やスポーツ教室は逆効果になることもあるようです。

習い事では、同じ動作を繰り返し練習したり、先生の説明やお友だちの順番を待っていたりすることで体の動きの質と量を制限してしまうことがあります。これを裏付ける研究結果も東京学芸大学の杉原隆名誉教授によって出されています。

杉原名誉教授の研究チームが、25m走や立ち幅跳びなど6種目において9千人の幼稚園児の運動能力を調べたところ、マット運動や体操などの体育指導を受けている子どもは30点満点で18点台だったのに対し、受けていない子どもは19点台となり、体育指導を受けていない子のほうが高得点を取っていたことが明らかになりました。これを受け、杉原名誉教授は次のように述べています。

私たちのデータでも、遊びのほうがいろいろな種類の運動をたくさんしているし、たくさんの動きを経験している子どものほうが運動能力が高いです。幼児期は、何か一つの運動を繰り返し上達させる時期ではないのです

(引用元:NHK生活情報ブログ|子どもの運動能力を高めるには…

杉原名誉教授によれば、「登る」「走る」「運ぶ」など30種類以上の動きを遊びから経験することで、子どもの運動能力は高まっていくのだそうです。

家の中で遊んでますます運動能力アップ!

親子で外に出て遊べる時間は意外に少ないものです。平日はもちろん、休日でも季節や天候によって外へ出かけられないことは少なくありません。

外で遊ぶことにこだわらず、家の中でも体を動かして遊ぶことを意識してみましょう。道具を使わないで簡単にできる遊びを3つ紹介します。

【トンネル】
大人が両足を肩幅ほどに開いて作ったトンネルを子どもがハイハイの状態でくぐり抜けますハイハイをすることで腕と足の筋力アップにつながります。小学校低学年くらいのお子さんの場合は、トンネルを低くしてほふく前進にチャレンジするのもいいですし、子どもがブリッジで作ったトンネルを大人がハイハイでくぐっても楽しめます。

【飛行機】
大人が仰向けになり、揃えて垂直に上げた両足の裏で子どものお腹の部分を支えて持ち上げる体勢をとります。足の裏を前後左右に少し揺らすと、子どもは両手両足を広げて落ちないようにバランスを取ろうとします。相手の動きに呼応するための判断力と全身のバランス能力を鍛えられる遊びです。

【世界一周】
子どもを抱っこした体勢からスタートして、大人の体の周りを子どもは落ちないようにぐるりと一周回ります。大人は中腰になって太ももを足の支えにできるようにするくらいで、なるべく手を貸さずに子どもが自分で周れるようにします。全身の筋力アップと状況を読み取って体を動かす調整力を高める遊びです。

ほかにも「福岡県子どもの体力向上広場」サイトに紹介されている「子どもの運動遊び」には、家の中で遊べる運動がたくさん掲載されていますので参考にしてみてはいかがでしょうか。

いつもの「公園遊び」にプラスアルファで運動能力向上!

ボール遊びが禁止されていたり遊具の種類がだんだん減っていたりするところもありますが、子どもが喜ぶ外遊びといえばやっぱり「公園遊び」ですね。

遊具を使ったいつもの遊び方にプラスアルファできそうな遊びを取り入れてはいかがでしょう。

【自宅から公園までの行き帰り】
公園までは、いつもどのように行っていますか? 歩いて片道10~15分くらいの距離なら、子どもと一緒に歩くと運動量が増えて足の筋力アップも期待できますよ。また、自転車移動よりも、子どもと話す時間が増えるという利点もあります。公園が目と鼻の先という場合は、あえて遠回りをして「探検ごっこ」をしながら行くのも良いですね。

【芝生のお供に段ボール】
大きい公園の広々とした芝生でたくさん遊ぶには「段ボール」の持参をおすすめします。できれば段ボールは広げたものではなく子どもが中をくぐれる筒状の形をしたものにしましょう。高低差のある丘のようなつくりになっている芝生の上では「そり」に変身しますし、平地なら中に入って「キャタピラ」ごっこで遊べます。そりの上に乗ってバランスを取ったりゴロゴロ転がったりする動きから平衡感覚やバランス感覚を養うことができます

【プレーパークで木登り】
近年、自然の中で自由に遊べる「プレーパーク」や「冒険遊び場」が増えているのをご存じでしょうか。大人の口出しはNGで、木登り、たき火、泥んこ遊び、工作など子どもが好きなことをして遊べる場所として人気です。特に、木登りはおすすめで、手足の筋力だけでなくルートを考えながら登っていくので判断力や状況把握能力も高めることができます。

木登りは頭も全身も使うので、運動能力を高めるには絶好の遊びですが、木登りをさせたくても気軽にできる場所が少ないのが悩みですね。お住まいの近くにプレーパークがあるかどうか一度調べてみてはいかがでしょうか。

東京都内にも木登りができるプレーパークが増えているようです。いくつかご紹介しましょう。

〇北浜こども冒険ひろば(品川区立北浜公園)
住所:東京都品川区北品川2-28
日時:月〜土曜日/14:00~18:00 第1・3水曜日/11:00〜18:00
(日、祝日、年末年始はお休み。雨の日でも開園)
〇光が丘プレーパーク(都立光が丘公園)
住所:東京都練馬区光が丘4-1-1
日時:第1・3・4土曜日、毎週日曜日/10:00~17:00
第2土曜日/10:00〜13:30 ※第2土曜日は「ちびっこDAY」
〇プレーパークむさしの(境冒険遊び場公園)
住所:東京都武蔵野市境3-20
日時:水〜日曜日/10:00〜17:00
(年末年始休、夏季休業あり)

 

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特定のスポーツにこだわらずとも、家の中や公園で遊ぶことで十分に運動能力がアップするのですね。せっかくですから、親子で元気に体を動かして家族で体力アップを目指しましょう!

(参考)
NHK生活情報ブログ|子どもの運動能力を高めるには…
福岡県子どもの体力向上広場|子どもの運動遊び広場 幼児向け「親子体操」
ベネッセ教育情報サイト|運動神経がよい子に育つ運動環境とは? 幼児期にやらせておきたい運動
ウチコト(東京ガス)|【教育研究家に聞く】子どもの運動神経を楽しく伸ばす「お出かけスポット」6選
All About|「芝すべり」で遊べる公園に行こう!
ベネッセ教育情報サイト|幼児期の「運動」は性格形成や学びにつながっていた!【前編】
ベネッセ教育情報サイト|幼児期の「運動」は性格形成や学びにつながっていた!【後編】