あたまを使う/英語 2019.9.16

知らないと損をする! 親世代の感覚では危険な、現代の子どもの英語学習事情

編集部
知らないと損をする! 親世代の感覚では危険な、現代の子どもの英語学習事情

英語なんて、うちの子にはまだ早いんじゃない? どうせ英語がなくても生きていけるし……。そう思っている方はいませんか。近年、小学生の英語学習事情は大きく変わっています。親の世代の感覚のままでは危険かもしれません。

親世代の感覚では危険! 英語に意欲的な現代の子どもたち

計10,000人を対象としたGMOリサーチの「英語に関する意識調査」(2017年)によると、今の10代の若者は、親世代に比べて英語を重視する割合が圧倒的に高いことがわかります。

15~19歳の未成年者の8割超が「英語を習得することは重要だと思う」と回答しているのに対し、20~50代の成人で英語の習得を重要視しているのはたったの5割にとどまっているのです。

(図:GMOリサーチ「英語に関する意識調査」(2017年)を元に筆者が作成)

英語の活用意欲の面でも、10代は20~50代よりも「英語を活かしたい」と強く考えていることが明らかになりました。

(図:GMOリサーチ「英語に関する意識調査」(2017年)を元に筆者が作成)

今後英語を活かしたい場面として、10代の回答者は「海外旅行」(4割超)をはじめとして「外国人の友人との交流」「仕事」「海外で生活」などの項目で成人を大きく上回っています。一方、20~50代の過半数の回答は「特になし」。英語に対する未成年の意欲の高さと大人の意欲の低さは対照的ですね。

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10代の英語学習者、過去最高の30%以上を更新

10代の子どもたちの英語学習への意欲は、実際の行動に現れています。全国の10歳以上の約20万人を対象にした総務省統計局の「社会生活基本調査結果」(平成28年・平成23年・平成18年)によると、2006年から2016年にかけての15年間で、自由時間に英語学習に取り組んだ10代の子どもの割合は高まる一方です。

学校の授業・予習・復習は除いた、あくまで個人が自由な時間に行った結果なので、10代の間の英語熱が上昇していることがわかります。

(図:総務省統計局|「平成28年社会生活基本調査結果」「平成23年社会生活基本調査結果」「平成18年社会生活基本調査結果」を元に筆者が作成)

2016年のデータでは、10歳代の「英語学習」の行動者率が30%以上と、過去最高の数値となっています。年齢分布としては10~14歳が最も多く、次に15~19歳が並びます。

(図:総務省|「平成28年社会生活基本調査 生活行動に関する結果 要約」

英語学習に対する10代の子どもたちの意欲の向上と行動の変化には、目を見張るものがありますね。

小中学生の9割以上が「将来社会で英語が必要」だと感じている

ベネッセ教育総合研究所の調査(2018年)によると、小中学生の9割以上が「将来社会で英語が必要」だと感じていることがわかります。子どもたちの直感は正しいもの。慶應義塾大学名誉教授・ココネ言語教育研究所所長の田中茂範先生は、「英語はできて当たり前」の世界になってきていると語ります。

英語を実用的なレベルで使うことができる人は世界で15億人ほどであるという推計があります。(中略)「英語はできて当たり前」という状況が現実のものになってきているのは間違いないと思います。

(引用元:こどもまなびラボ|なぜ英語を学ぶのか? 世界15億人の共通言語を使いこなすために一番大切なこと

国連の最新の調査によると、2019年の世界人口推計は77億人。つまり、世界の5人に1人は英語を使って意思疎通できることになります。科学や医学をはじめとする学術的研究や国際ビジネスの場でも、共通言語は英語。勉学やキャリアにおいて、英語ができないと大きな機会損失を被るでしょう。

さらにInternet World Statsの2019年の調査によれば、インターネット使用人口の約25%、つまり4人に1人は英語を使ってネットを活用しています。今や私たちの生活になくてはならないインターネットの世界においても、英語が読めるだけで手に入る情報源は大幅に増えるでしょう。逆を言えば、英語が読めないと知りたい分野において必要な知識や最新の情報が入手できない可能性だってあるのです。

英語ができないと損? 英語力と年収の関係

英語力の有無は収入の差にもつながります。CareerIndex年収・転職 実態調査(2016年)によると、英語での日常会話や読み書きができる人の割合は、年収700万円以上で約5割、年収500万円〜700万円未満で約3割、年収500万円未満では約2割となるそう。

(図:CareerIndex年収・転職 実態調査 vol.7(2016年)を元に筆者が作成)

英語力と年収の明らかな相関が見られますね。英語ができないと損をするーーそんな社会が現実となってきていると言っても過言ではないかもしれません。

***
社会で生きるうえで英語は不要。学校で勉強することはあっても、仕事やプライベートで英語を使う機会はあまりない。親世代の感覚として、そう感じている方も多いかもしれません。しかし、社会は確実に変化しています。この機会に、今後の英語学習について、親子で見つめ直してみてはいかがでしょうか。

(参考)
総務省統計局|「平成28年社会生活基本調査結果」
総務省統計局|「平成23年社会生活基本調査結果」
総務省統計局|「平成18年社会生活基本調査結果」
GMOインターネット株式会社|「英語に関する意識調査」を未成年・成人計10,000名に調査
Internet Statistics|Top Ten Internet Languages in The World
国連広報センター世界人口推計2019年度:要旨|10の主要な調査結果(日本語訳)
こどもまなびラボ|なぜ英語を学ぶのか? 世界15億人の共通言語を使いこなすために一番大切なこと