あたまを使う 2024.12.30

【2025年最新】お年玉から始める”金融教育”|小学生の相場と教え方4つのポイント

編集部
【2025年最新】お年玉から始める”金融教育”|小学生の相場と教え方4つのポイント

「お年玉、全部使っちゃダメなの?」
「でも、友だちの方がもらってる額多いよ…」

2025年のお正月、またこんな会話が始まるのではないでしょうか。毎年この時期になると、保護者の多くが「お年玉の使い方」で頭を悩ませます。特に小学生の子どもを持つ親御さんなら、「2025年のお年玉相場はいくらくらい?」「貯金だけじゃなく、少しは自由に使わせてもいいの?」といった疑問が次々と浮かんでくるはず。

じつは、お正月は子どもへの金銭教育を始めるベストなタイミング。お年玉という「実物のお金」を通して、子どもと一緒にお金との付き合い方を考えることができるのです。アメリカをはじめとする金融教育先進国では、子どもの成長に合わせた「お金の4つの使い方」を実践しているといいます。

今回は、2025年のお年玉事情を踏まえながら、日本の家庭でも取り入れやすい具体的な管理方法をご紹介します。「全額貯金か、一部を使わせるか」といった迷いや、「友だちと金額を比べてしまう」といった悩みへの対処法もお伝えしていきましょう。

小学生のお年玉相場2025年はどのくらい?

お年玉の金額で一番気になるのは、やはり相場ではないでしょうか。2024年の調査を参考に、2025年の予想相場をご紹介します。

学年別の相場目安

  • 小学校低学年(1-3年生):2,000円前後
  • 小学校高学年(4-6年生):3,000円前後

最近では、わかりやすい計算方法を取り入れる家庭も増えています:

  • 「学年×1,000円方式」(例:2年生なら2,000円)
  • 「年齢×1,000円方式」(例:8歳なら8,000円)

お年玉の総額平均と活用方法

小学生の場合、一人あたりの総額平均は20,225円となっています。これは、普段のお小遣いと比べるとかなり大きな金額です。お年玉の貯金を始める絶好の機会ともいえるでしょう。ただし、この金額はあくまで平均値。地域性や各家庭の事情によって、実際の金額は大きく異なります。

金額以上に大切なこと

実は、お年玉は小学生への金銭教育を始めるのに最適な機会です。大切なのは金額の多い少ないではありません。子どもたちがお年玉をきっかけに、お金の管理方法や使い方を学べることです。この経験は、金融教育の第一歩として、将来の金銭感覚を育む大切な機会となります。

お年玉の画像

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お年玉で始める、お金の教育のベストタイミング

2022年度から高校での「資産形成」教育が必修化され、日本でも金融教育の重要性が見直されています。特に現代は、電子マネーやスマホ決済が普及し、子どもにとってお金が「見えない」存在になりつつあります。

だからこそ今、現金である「お年玉」は、子どもの金融教育のスタートに最適な教材といえます。実際にお金を手に取り、数えて、管理することは、お金の教育を始める絶好の機会となるのです。

鏡餅の画像

「4つの使い方」で実践する、お金の教育

アメリカの金融教育では、「お金を管理し、健全な経済生活を送るために必要な力」を育てることを重視しています。以下の4つの使い方(Spend, Save, Invest, Give)は、小学生の金銭教育にも取り入れやすい基本的な考え方です。

1. 【Spend】計画的に「使う力」を育てる

「全部使って好きなもの買いたい!」という子どもの声は、お年玉の使い方を教えるベストタイミングです。子どもと話し合いながら「自由に使えるお金」の金額を決めましょう。具体的な予算を設定することで、子どもは自然と「これを買ったら他のは買えないな」「本当に欲しいのはどっちかな」と考え始めます。この優先順位を選択する経験が、お金の価値を理解するきっかけとなります。

2. 【Save】目的を持って「貯める力」を育てる

お年玉の貯金は多くの家庭で実践されていますが、大切なのは「何のために貯めるのか」という目的を子どもと一緒に考えることです。例えば「夏休みの家族旅行でおみやげを買うため」「新作の本を自分で買うため」など、半年以内に実現できる具体的な目標から始めるのがおすすめです。高学年になれば、「中学入学時の文具代」「部活で使う道具代」など、より長期的な目標も視野に入れることができます。

3. 【Invest】将来に向けて「育てる力」を育てる

金融教育の基本として、まずは「貯金が増える」という概念から始めましょう。お年玉を銀行に預けて利息が付く仕組みを、通帳で実際に確認してみましょう。高学年であれば、株式や債券といった基本的な金融商品についても、一緒に学んでみるのもよいでしょう。こうした経験の積み重ねが、長期的な目でお金と付き合う力の土台となります。

4. 【Give】感謝の気持ちを込めて「与える力」を育てる

お年玉の一部を誰かのために使う経験は、お金を通じて人や社会とのつながりを学ぶ機会となります。例えば、お年玉をくれた祖父母へのお礼の品を選んだり、家族旅行でおみやげを自分のお金で買ったり、興味のある社会活動に寄付をしたり。金額の大小ではなく、子どもの気持ちを大切にすることがポイントです。

これら4つの力は、子どもの成長に合わせて段階的に学びを深めていきます。バランスよく習得することで、将来の健全な経済生活の基礎を築くことができるでしょう。

男の子がお金を貯金箱に入れている画像

こんな時どうする? お年玉の使い方Q&A

Q1. 「お年玉、全額使いたい!」という子どもへの対応

これは多くの家庭で直面する悩みです。まずは、子どもの率直な気持ちを否定せず、「使いたい」という思いを受け止めることが大切です。その上で「具体的に何に使いたいの?」と話を聞いてみましょう。欲しいものが明確な場合は、先ほどの「4つの使い方」を参考に、バランスの取れたお金の管理方法を一緒に考えていけます。

Q2. 「友だちの方がお年玉の金額が多い…」と比較する子どもへの対応

お年玉の相場は家庭によって様々です。このような時は、金額の多さではなく、自分が持っているお金の価値と、その使い方の工夫に目を向けるきっかけにしましょう。子どもの金銭教育において大切なのは、限られた予算の中で考える力や、お金をくれた人への感謝の気持ちです。そうした前向きな視点に気付けるよう、声かけをしていきましょう。

子供が親とお金を数えている画像

2025年のお年玉を、子どもの金融教育のチャンスに

お年玉は、子どもたちにとって大切なお金との出会いの機会です。金銭教育に正解は一つではありません。子どもの性格や発達段階に合わせて、無理のない範囲で始めてみましょう。

今回ご紹介した「お金の4つの使い方」を参考に、2025年のお年玉を「お金の教育」のスタートラインにしてみてはいかがでしょうか。子どもと一緒にお年玉の使い方を考え、話し合うことで、親子それぞれに新しい発見があるかもしれません。

(参考)

(*1)インテージ|2024年お年玉調査 ポストコロナで人流戻るも財布の紐緩まず
(*2)株式会社学研ホールディングス|お正月にもらったお年玉 小学生では平均20,225円、中学生では平均27,499円、高校生では平均27,963円 小学生と高校生は前回調査から減少、中学生は前回調査から増加