教育を考える 2019.3.16

ついに「できる子」の定義が変わった! 未来の社会で活躍できる子どもの特徴

ついに「できる子」の定義が変わった! 未来の社会で活躍できる子どもの特徴

時代が変わるとともに、子どもを取り巻く環境や、いわゆる「できる子」の定義も変わっていきます。子育てをしていくなかで、「自分が子どもの頃とは状況がまったく違う」と感じ、戸惑ったことのある親は多いはず。

現在の子どもには、どんな能力が求められているのでしょうか。今回は、これからの未来を強く生きていける子どもの特徴について紹介していきます。

親世代が子どもだった頃の「できる子」とは

現代の子どもの親世代は「大人の言うことが聞ける子」こそが「できる子」とされていました。約20~30年前の日本は高度経済成長期で景気が良く、雇用形態は正社員が基本で、なおかつ勤続年数に応じて順調に給料が増えていく終身雇用制度が整っていたからです。

ゆえに、しっかり勉強して安定した会社に勤めることができれば、その後の人生は安泰であるという考え方が一般的になっていました。そして男性が働きに出て、女性は主婦として子育てや家事に勤しみ、三世代や四世代で同居するのが当たり前でした。

そのため、変化を求めずに画一的な生き方を選択できること、大人の言う通りに行動したり勉強したりできることが、できる子や優秀な子の条件だったのです。

画一的では生き残れない現代

しかし今は、かつての日本とは違い、正社員、派遣社員、フリーランスなど、働き方にバリエーションが生まれています。また、終身雇用制度が崩壊しつつあり、人々の生活に格差がみられるようになってきました。

さらに、核家族が増え、共働き世帯が増加していることから、昔のような「家に帰れば、お母さんやおじいちゃん、おばあちゃんなど、誰かしら大人がいる」という状況が当然ではなくなり、放課後は学童保育や塾、習い事に行く子どもが増えています

加えて、昔とは違ってインターネットやスマートフォンが生活の一部となったことで、人々が得られる情報が一気に増えました。そしてSNSなどの普及で、会ったことのない人や違う国の人とインターネットを通して知り合い、コミュニケーションをとることも可能となっています。

こうした時代の変化により、かつて当たり前だった「こんな勉強をして、こんな会社に入って、結婚して子どもに恵まれれば、将来は安泰」という画一的な生き方は通用しなくなったのです。

これからを生きる子どもに求められるもの

人々の生き方が多様化している現代で、子どもがすこやかに生きていくためには、以下のような力が求められています。

1. 情報リテラシーを持つこと
かつては暗記などの詰め込み教育が基本でしたが、インターネットが発達した現代では誰でも手軽に情報を手に入れることができます。そのため、たくさんの知識を持つことよりも、情報を的確に活用する能力が重視されるようになっています。

具体的には、インターネット上のフェイクニュースに騙されることなく正しい情報を見極めることや、自分や他人の個人情報のリスク管理ができることなどです。昨今ではインターネットを通じた犯罪に子どもが巻き込まれたり、匿名での誹謗中傷などで子ども自身が加害者になってしまったりするケースが非常に多くみられるため、親や周りの大人がインターネットの使い方を正しく指導する必要があります。

2. さまざまな価値観を認めること
生き方や働き方のバリエーションが増えている現代では、さまざまな価値観が溢れています。そんな中で、自分とは違う価値観を認められないと、子ども自身が生きづらくなったり、価値観が違う人に対して攻撃的になったりすることもあります。誰でも受け入れなければいけないというわけではなく、価値観が違うのは悪いことではないと理解するのが大切です。

また、祖父母との同居が当たり前で、近所の人々との付き合いが多かった昔とは違い、現代は親や先生以外の大人とのかかわりが少ない子どもが増えています。そのため、ワークショップやイベント、旅行などで普段接点のない人々とかかわる機会を意識的に増やし、さまざまな価値観に触れる機会を作るのも有効です。

3.自分自身を理解して意思を伝えること
現代の子どもは、学校だけでなく習い事や塾など、忙しい日々を送っているケースが多くみられます。しかし、日々やるべきことが子どものキャパシティーを超えてしまうと、それまでは問題なく行ってきたことでも拒否したり、すべてにおいて無気力状態になってしまったりすることもあります

そうならないためには、子ども自身が自分について理解し、親に意思を伝えられることが重要です。子どもがなんでも話しやすい環境を作るためにも、親は話をしっかり聞く習慣を作りましょう。

4. 誰かと協力して何かを成し遂げること
核家族や一人っ子が増えており、SNSなどでインターネット上のつながりを持てる現代では、実際に誰かと協力することに対して消極的になってしまう子どもが珍しくありません。しかし、協調性や思いやりを持ち、誰かと協力して何かを成し遂げることは、子どもの成長過程ではもちろん、社会に出た後も必ず役立ちます。

また、昨今は地震や洪水などの自然災害が頻発しています。災害の現場では、地域住民との協力が必要不可欠であり、子ども自身が生き延びることにもつながります。家庭では、お手伝いや宿題などで子どもと共同作業をする際に、協力することの大切さを伝えるのもおすすめです。

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親世代が子どもだった頃よりも、さまざまな力が必要とされる現代の子どもですが、子どもならではの吸収力や柔軟性は今も昔も変わらないものです。小さなうちから、生きていくうえで大切なことを伝え、子どもがたくましく生きていけるようサポートしていきましょう。

文/田口るい

(参考)
文部科学省|2.現代の子どもの成長と徳育をめぐる今日的課題
YOMIURI ONLINE|これからの教育に大切になるもの~「主体性」を育むこと~
ベネッセ教育情報サイト|【これからの時代に必要な力】変化の激しい時代を生き抜く方法
ベネッセ教育情報サイト|幼児期から育成したい! 「非認知能力」とは?【前編】
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