「本選びのプロ」がとっておきの情報を教えてくれる連載『まなびの本棚』第7回です。もうすぐ夏休み。海にプールにと、楽しい思い出をつくるために今から計画を立てているご家庭も多いのではないでしょうか。
時間がたっぷりある夏休みこそ、外で遊ぶだけではなく集中して本を読む時間をつくりましょう。旅行のときには、目的地に着くまで読書をするのもいいですね。
この連載では、日販図書館選書センターで選ばれた本のランキング、そして選書のプロ・コンシェルジュによるコラムをご紹介します。きっと子どもの本選びのお役に立つはずです。選書センターについて、詳しくはこちらをお読みください→図書館司書や教育関係者が足繁く通う『日販図書館選書センター』って知ってる?
(※2019年5月集計)
大人気シリーズ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』の第11作目が4位にランクイン。幸運な人だけが見つけられる不思議な駄菓子屋“銭天堂”が舞台の物語です。小学生に大人気のこのシリーズ、親子でハマっている人も多いそう。
第5位の『落ち葉のずかん』は調べ学習にぴったり。学校の校庭やいつも行く公園など、子どもたちの身近に見られる落ち葉について、深く学ぶことができます。落ち葉に関わって生きる生物についても解説しているので、自然の不思議にまつわる一歩進んだ学習につながるでしょう。
コンシェルジュのおすすめの本
ひとりの夢見る少女は、いかにして世界初のプログラマーになったのか
産業革命の時代、人間の代わりに計算をする「解析機関(コンピューターの原型)」の構想がありました。その解析機関を動かす計算式(プログラム)を考案したのが、イギリスのエイダ・ラブレスでした。
コンピューターが発明されるずっと昔、蒸気機関が活躍していた時代にそのような計算法を考案しただけでも驚くべきことですが、エイダはプログラムが計算だけではなく、いずれは絵や音楽といったアートまでも生み出せると考えていたのでした。その結果は、現代の私たちの暮らしを見れば明らかです。
少女の頃のエイダは、空を飛ぶ機械の馬を作りたいと夢見ていました。その豊かな想像力はどのように育まれ、開花したのでしょうか? コンピューターが好きなお子さんにも、夢を見るのが好きなお子さんにもおすすめの1冊です。