あたまを使う/サイエンス 2018.7.31

夏休みの自由研究ネタにも最適! 子どもに挑戦させたい資格・検定【理科編その1】

鈴木秀明
夏休みの自由研究ネタにも最適! 子どもに挑戦させたい資格・検定【理科編その1】

子どもに挑戦させたい資格・検定。「国語編」「社会編」に続き、今回は「理科編」です!

理科(科学)分野の検定はオススメしたいものがたくさんあるので、2回にわたってご紹介したいと思います。今回は前編として、「自然とふれあう系」「身近な科学にふれる系」の検定を集めてみましたよ。

ちょうど夏休みの時期でもありますし、自由研究のネタやヒントとしてもぜひ活用してみてくださいね。

科学検定

「科学が好きな人を増やしたい」という理念のもと立ち上げられた「科学検定」。インターネットで受験でき、7級(小学校低学年向け)から3級(中学~高校向け)までは、なんと! 無料で受験可能です。

無料でネット受験できる試験だと、内容的にはそんなに大したものでもないのではと思われるかもしれません。でも、まったくそんなことはなくて、非常に興味深い気付きがたくさん得られる内容となっています。

というのも、物理・化学・生物などの単純な知識だけを問うような検定なのではなく、身近な物質や現象などについて「これはなぜこうなっている?」「これをもしこうするとどうなる?」といったことをあらためて考えるヒント・気付きになるような内容が、随所にちりばめられているのです。

たとえば、「体温計で室温を測ることはできる?」「電子レンジで水は温められるのに氷は溶かせないのはなぜ?」といった内容について、あなたははたして明確に答えられますか? 身近に潜む科学のギモンや面白さを再発見でき、学びのヒントがたくさん得られる、とても無料とは思えない奥深さのある検定です。

科学検定

【受験資格】特に制限なし
【受験料】7級~3級:無料
【試験地】インターネット
【試験日程】7月・12月
【申込期間】試験日の1ヶ月前頃~試験日当日
【公式サイト】http://www.kagaku-kentei.jp/

子どもの知的好奇心を育てる3つのポイント
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生物分類技能検定

子どもならみんな大好き(!?)な「生き物」をテーマとした検定です。地球上に存在するさまざまな動物・植物の分類や生態についての知識問題に加えて、植物の葉の葉脈をスケッチするというような、ちょっとユニークな問題が出題されたりもします。

私も過去に受験したことがありますが、写真を見て生き物の名前を答える問題など、思った以上に難しかったです!(笑) しかし、それだけ挑戦しがいのある学びだといえますし、へぇ~こんな変わった生き物がいるんだなという面白い発見もたくさんあります。生命の進化の過程や多様性の神秘に心打たれることうけあいです。

4級(小学生以上向け)・3級(高校生以上向け)は生物一般を対象とした基本知識を問う内容ですが、2級・1級はそれぞれ3つの部門に分かれ、「動物部門」「植物部門」「水圏生物部門」がそれぞれ独立した試験として実施されています。

4級・3級に合格すると「生物分類技能検定オリジナル野帳(フィールドノート)」がプレゼントされるという特典もありますので、自然や生き物にふれる楽しさをより深めるためのきっかけとして、ぜひどうぞ。

生物分類技能検定

【受験資格】4級・3級・2級:特に制限なし 1級:2級合格者・要実務経験
【受験料】4級:3,080円 3級:5,140円 2級:各部門7,710円 1級:各部門12,340円
【試験地】東京・大阪・北海道・福岡 ※その他、提携の中学高校などでの学校検定あり
【試験日程】6月・11月
【申込期間】試験日の1ヶ月半前頃まで
【公式サイト】http://www.jwrc.or.jp/service/approval/

気象予報士

最近は記録的な大雨や猛暑など、天気・気象にまつわるニュースがメディアを連日賑わせていますが、このようなテーマに興味を持って勉強してみたいと考える子どもたちも増えているのではないでしょうか。

天気にまつわる資格といえば、やはり「気象予報士」ですね。合格率わずか4%程度の超難関国家資格ですが、しばしば中学生の合格者が出ることでも話題になる資格です。ちなみに、2018年現在での最年少合格者はなんと小学6年生なんだそうです。

私自身も何回も受験して5回目の受験でやっと合格した経験がありますが、小学生での合格は素直にすごいなあと思います。好きなこと・興味のあることへの学びをとことんまで突き詰めれば、子どもでも大人顔負けのすごい成果を出せるのだという良い実例だと思います。

気象予報士の勉強では、大気の物理学や天気図の読み解き方などが学べるとともに、毎日の天気予報がどのようにつくられているかを垣間見ることもでき、ちょっと難しいけれどとても面白い発見が数多くあります。「最年少記録の更新」を目指して、ぜひチャレンジしてみませんか!?

気象予報士

【受験資格】特に制限なし
【受験料】11,400円
【試験地】東京・大阪・北海道・宮城・福岡・沖縄
【試験日程】8月・1月
【申込期間】試験日の2ヶ月半~2ヶ月前頃
【公式サイト】http://www.jmbsc.or.jp/jp/examination/examination.html

天文宇宙検定

「天文・宇宙」も、理科分野で子どもの興味をかきたてるテーマのひとつとして挙げられるジャンルでしょう。毎年夏頃には「ペルセウス座流星群」が極大となり、自由研究のテーマとして選ばれることも多いようですね。今年2018年は8月13日頃が見ごろなのだそうです。

天文分野の検定としては、「天文宇宙検定」がオススメです。宇宙や天体に関してありとあらゆる角度から出題されるのが特徴的な検定で、物理学・天文学の理論や、最先端の宇宙研究といった学術的な内容のみならず、古代の天文知識や、マンガなどに出てくる架空の天体(『ドラゴンボール』の界王星など)に絡めた雑学的な問題まで出題される、とてもユニークな内容となっています。

さらにさらに、合格者には松本零士先生の「銀河鉄道999」オリジナルイラスト入り合格証が授与されるほか、成績優秀者には、抽選でなんと天体望遠鏡や家庭用プラネタリウム、宇宙関連書籍などの天文グッズが当たる特典まであります! ぜひ高得点目指してチャレンジしてみては?

天文宇宙検定

【受験資格】4級・3級・2級:特に制限なし 1級:2級合格者
【受験料】4級:4,100円 3級:4,600円 2級:5,700円 1級:6,200円
【試験地】東京・大阪・愛知・北海道・宮城・神奈川・石川・岡山・福岡・沖縄
【試験日程】10月
【申込期間】試験日の6ヶ月~1ヶ月前頃
【公式サイト】http://www.astro-test.org/