教育を考える/食育 2018.2.28

親と子どもの食育学vol.2

新生暁子
親と子どもの食育学vol.2

私たちの想像をはるかに超えて、子どもはものすごいスピードで成長していきます。昨日までできなかったことが急にできるようになったり、大人顔負けの会話をするようになったりと、親ですらびっくりするほど。それなのに、いつまでも幼児のままのような感覚で子どもに接することは不自然だと思いませんか? 身体も心も、そして食べる量もだんだんと大人に近づいていることを忘れずに。

運動能力を高める黄金期=ゴールデンエイジ

みなさんは「ゴールデンエイジ」という言葉をご存知でしょうか?
9~12歳までの年代を意味し、この時期の過ごし方によって子どもの運動能力が左右されると言っても過言ではないくらい大切な時期とされています。

この時期は運動神経や感覚等神経系統の成長率がほぼ100%に達するため、将来アスリートを目指すような子どもは特定のスポーツに集中的に取り組むと、能力を飛躍的に向上させることができます。つまり、スポーツを上達させるのに最も適した時期であり、技術・センスともに大きな成長が期待できる年代なのです。親としては、この「ゴールデンエイジ」と言われる時期に、子どもの運動能力をできる限り伸ばしてあげたいと思うのは当然ですよね。

そこでみなさんに注目していただきたいのは、ゴールデンエイジに突入する前の「プレゴールデンエイジ」と呼ばれる4~8歳までの時期。この時期にいかに基本的な運動動作を身につけるかによって、その後のゴールデンエイジにおける能力の伸びに大きな差が生まれます。

さらに運動面だけではなく、栄養面や食事面においても、プレゴールデンエイジ期の過ごし方は一生のうちで一番重要だと言えます。そのためにも、まずは自分の子どもにとって必要な「食事量」から見直すべきでしょう。

プレゴールデンエイジ期の過ごし方は一生のうちで一番重要

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プレゴールデンエイジこそ「食べること」をトレーニングに!

子どもによって食べる量はまちまちで、「うちの子、食が細くて……」という悩みや、逆に「まだまだ小さいのに、毎日こんなにたくさんの量を食べても大丈夫?」といった相談は、今も昔も多くの親御さんたちから寄せられます。

食が細くて食べることに興味を示さない子どもであれば、親としては「食べてくれるならなんでもいい!」という気持ちになってしまいますよね。また、こだわりが強く味覚が敏感なお子さんは、同じものばかりを食べ続けてしまいます。なんでもバランス良く、適度な量を食べて満足してくれるなら、お母さん・お父さんたちにとってこんなに嬉しいことはありません。ただしそれは本当に難しく、ほとんどの親御さんは何かしら「子どもの食」に関する悩みを抱えているのです。

しかし次第に、毎日元気で過ごしてくれていて、健康面でもとくに問題がないということがわかっていれば、食べる量についてあまり思い悩まなくなり「これがこの子の適量なのね」と納得するようになるのです。

そのことに対して、私はかねてから非常に危惧しています。
実は、成長期の子どもは大人と同じくらいのエネルギー量が必要になります。そうです、いっぱい食べることこそが、子どもにとって何よりも大切なことなのです(表参照)

子どもに必要な一日のエネルギー量
(引用元:日本人の食事摂取基準(2015年度版)の概要

自分の子どもに対して、いつまでも小さい赤ちゃんや幼児のままのような感覚で向き合っていませんか? 食べる量も大人の半分だったり、大人のメニューを取り分けたりと、子どもにとって本当に必要な量が補えないまま大事なプレゴールデンエイジを過ごしてしまうと、どうなってしまうと思いますか? たくさんの量を食べられる身体を作っておかないと、その後のゴールデンエイジを迎えるにあたって、子ども自身が壁にぶつかることになりかねないでしょう。

プロのアスリートを目指すほどではなくても、いずれ夢中になれるスポーツと出会った場合、その能力を最大限まで引き上げるのに食事面での影響は計り知れません。そして、うまくなりたいという気持ちが強ければ強いほど、親子ともに栄養や食事に対する意識が非常に高い傾向があります。たとえ一度にたくさんの量を食べられなくても、間食や捕食でおにぎりなどの栄養価の高いものを食べさせて、運動をするための身体づくりを念頭に食事の管理をしているご家庭も多いのです。

強い身体を手に入れるため、そして運動能力を向上させるためにも、「食べること」はトレーニングの一環であるという意識を持つべきですね。