さて今回から、「子どもの教育に役立つ資格・検定」を具体的にご紹介していきます。資格の取得や、合格のための試験勉強によって、子どもの教育や成長につながるような何らかのヒントや知見を得られる資格・検定をご紹介していきますので、ぜひ「子育て力を高めるきっかけ」のひとつとしてご活用いただければと思います。
その中でも今回は、「心理学」分野の資格・検定をご紹介します。「子どもにやる気を出させる」「言葉に現れない子どものキモチを読む」など、心理学の知識は子育てのさまざまな場面で有用なノウハウです。ぜひあなたも検定を活用して学んでみませんか。
ビジネス心理検定
人事管理や広告宣伝など、ビジネス分野における心理学の活用法を学べる検定です。ビジネスと子育ては一見縁遠いようにも思えますが、人材育成や消費者行動といった心理学のノウハウは、子どもの教育にも大いに活用できるものです。難しい理論から心理学を学ぼうとするよりも、このように具体的・実践的なテーマと絡めて学ぶほうがとっつきやすく、身近な場面ですぐに活かせるノウハウが身につきます。
試験内容は大きく「マネジメント心理」と「マーケティング心理」の2領域に分かれています。「マネジメント心理」における人材育成・組織活性化の観点や、「マーケティング心理」における広告・営業にまつわる心理学ノウハウから、子どもの心や行動を導く方法、子どもの意欲・モチベーションを高めるノウハウなどが学べます。
たとえば、相手にお願いを聞いてもらうための手法として「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」や「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」といったものがありますが、このようなさまざまな心理学の手法が身につくのです。
なお、2018年6月には姉妹資格として「コーチング心理検定」という新検定も開始されるそうで、こちらも子どもの自己実現や目標達成を図るのに有益なコミュニケーション手法が学べることと思います。
【受験資格】初級:特に制限なし 中級:初級合格者 上級:中級合格者かつ認定講座修了者
【受験料】初級:9,800円 中級:17,800円 上級:34,800円
【試験地】東京・大阪
【試験日程】6月・12月
【申込期間】試験日の2ヶ月~数日前頃
【公式サイト】http://www.bpa-j.org/
心理学検定
こちらは心理学を学術的・専門的に学んでみたい人向け。「学習・認知・知覚」「発達・教育」「産業・組織」「健康・福祉」「犯罪・非行」など全10科目からなる試験ですが、どの科目を受験するかは自分で自由に選択することができます。合格した科目数によって2級・1級・特1級に認定されるという、ちょっと変わった形式の検定です。科目単位で受験できるので、自分が興味のある分野から少しずつ挑戦していけるのが特徴です。
「学習・認知・知覚」「発達・教育」科目の内容は子どもの教育・学習に、「健康・福祉」「犯罪・非行」科目の内容は子どものメンタルヘルスやしつけを考える際に有用な知見となるでしょう。
「すぐに使える具体的な心理学ノウハウもいいけど、心理学を学問としてちゃんと勉強してみたい」という人におすすめです。
【受験資格】特に制限なし
【受験料】3科目以内:6,480円 6科目以内:8,640円 8科目以内:10,800円
【試験地】東京・大阪・愛知・北海道・宮城・新潟・石川・京都・兵庫・岡山・広島・徳島・福岡・沖縄 ※2018年現在
【試験日程】8月
【申込期間】試験日の3ヶ月~2ヶ月前頃
【公式サイト】http://www.jupaken.jp/
公認モチベーション・マネジャー
モチベーションマネジメントの領域では近年大きく研究が進んでおり、科学的なノウハウがどんどん蓄積されつつあります。そんな中、株式会社リンクアンドモチベーションと東京未来大学が開発した資格が、この「公認モチベーション・マネジャー」。最新のモチベーションマネジメントの理論を身につけ、実践スキルを高めることができる資格です。
企業や社会に必要とされているモチベーション管理スキルを高めるために創設された資格ですが、これによって学べるノウハウは、子どものやる気・意欲を高めることにも応用できることは言うまでもないでしょう。
目標設定の仕方や、成果へのフィードバックのやり方など、子どもが自ら主体的に物事に取り組むための仕掛けや習慣化のヒントが数多く見つかるはずです。
【受験資格】特に制限なし
【受験料】Basic:6,000円 Advanced(試験コース):30,000円 Advanced(認定コース):246,000円
【試験地】東京・大阪・愛知
【試験日程】7月・12月
【申込期間】試験日の半月前頃まで
【公式サイト】http://www.mm-a.jp/
プレゼンテーション検定
心理学そのものをテーマとした資格ではありませんが、聞き手の心理を理解したうえで自分の伝えたいことを伝えるという点で、相手の心を推し測る心理学の要素も非常に重要となる「プレゼンテーション」のスキルを高める検定です。
「魅せる資料作り」や「巧みな話術」といったテクニックも確かに重要かつ有用ですが、プレゼン力の本質はコミュニケーション力です。「伝える力」を高めるための考え方や、会話をするときに心がけたいポイントなどを学ぶことで、子どもとの普段の対話やコミュニケーションをより円滑・活発なものにすることができるようになるでしょう。
【受験資格】準3級・3級・準2級:特に制限なし 2級:準2級合格者 準1級:2級合格者 1級:準1級合格者
【受験料】準3級:3,240円 3級:5,400円 準2級:7,560円 2級:10,800円 準1級:10,800円 1級:16,200円
【試験地】インターネット ※1級のみ会場試験
【試験日程】毎月
【申込期間】試験日の数日前頃まで
【公式サイト】https://acep-jp.com/