教育を考える 2018.12.20

人工知能時代に生き残るためのスキル「発想力」をめきめき伸ばす3つの方法

人工知能時代に生き残るためのスキル「発想力」をめきめき伸ばす3つの方法

(この記事はAmazonアフィリエイトを含みます)

日常の遊びや何気ない会話の中で、子どもの「発想力」に驚かされることはありませんか。子どもは、常識にとらわれない斬新なアイデアや遊びを思いつく天才かもしれません。

社会の常識や固定概念に縛られてしまった大人たちには、なかなか真似できないことですよね。実はこの「発想力」、これからの時代に特に求められる能力と言われています。

「知識の量」はもう武器にはならない!

「発想力」とは「ものごとを考え出す力」「これまでにない新しい考えやアイデアを思いつく力」。「創造力」という言葉とセットで出てくることも多いかもしれません。厳密には、「創造力」=「新しいものを初めて作りだす力」のことを指すようですが、どちらもこれからの時代に必要とされ、注目されています。

調べたいことは何でもインターネットで検索でき、数秒で知識を得ることができる今、「知識の量」は武器にはならなくなっています。AIの発達により、定型化できる仕事や知識中心の仕事は、今後どんどん価値が低下していくと言えるでしょう。そんなこれからの時代に求められるのは、AIにはできない仕事や能力

つまり、ビジネスで言えば、新しく事業を考えたり、製品やサービスを考えたりすることです。そんなときに必要になってくるのが、先ほど述べた「発想力」なのです。

未来を明るく生き抜いていってもらうためにも、お子さんの発想力をさらに磨いて伸ばしてあげませんか? 日常生活の中で簡単に取り入れられる方法をいくつかご紹介していきましょう。

「発想力」をめきめき伸ばす3つの方法2

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発想力を伸ばすために実践したいこと

経営コンサルタントを経て、現在はK.I.T(金沢工業大学)虎ノ門大学院教授を務め、人材育成について取り組んでいる三谷宏治氏も、今後は「発想力」が重要だと説くひとり。

自身も3人の娘を育てる、人材育成のプロである三谷氏が、子どもの発想力を伸ばすために実践したいことをいくつか挙げているのでご紹介しましょう。

【その1 他人と違うことを褒める】

誰も考えたことのないような発想力を育むには、人と違うことに挑む能動性が必要です。そのために、他人と違うことをどんどん褒めてあげましょう。

「周囲から1人だけ浮いてしまうのでは」「からかわれたり、いじめられたりしないか」と不安になり、常に周りと合わせたり、同じ行動をとっていては、発想力は磨かれないのです。子どもが「誰も言わなかったことを言えてうれしかった、楽しかった」と思えるよう、親は「よくやった、おもしろい」と褒めるべきなのです。

【その2 ヒマな時間を作る】

三谷家では、「週末にお父さんが家族サービスをする」という概念がなかったため、子どもたちはヒマな時間を埋めるために自分たちで様々な工夫や遊びを編み出していたのだとか。

人が最大限の創造性を発揮し、熱意を持つのが遊び。遊ぶためには、ヒマな時間が必要です。習い事をたくさん詰め込んでヒマな時間がないというのは、一見、時間を有意義に使えているように見えますが、発想力を育むという点ではあまり好ましくありません。

土日などは予定を詰め込みすぎず、あえてヒマな時間を作ってあげましょう。ヒマな時間をどう使うか、そこで子どもが考えた知恵やアイデアが発想力に繋がるのです。

【その3 定期定額制のお小遣いを与える】

子どもの発想力、創造性を発揮して遊ぶためには、「ヒマ」も必要ですが、「制約」も必要なんだそう。子どもに与えるべき制約の大きなものがお小遣い。

子どもは、決まった時期に決まった金額だけもらえるお小遣いで、何を買うか買わないかを考えたり、我慢したり、創意工夫を始めます。親が気をつけたいのは、使い道に関してあれこれ口を出さないこと。子どもが変なものを買ってきても、見て見ぬフリをしましょう。

発想力を伸ばす本、おすすめ2冊

発想力を伸ばすのにおすすめの本をご紹介しましょう。未就学児~小学校低学年のお子様が楽しめる内容です。子どもだけでもいいですし、親子で楽しんでもいいですね。

『発想力が豊かになるおえかきアート』鈴木あきこ著(主婦の友社)
発想力が豊かになるおえかきアート
クレヨン、色鉛筆、画用紙、新聞紙、段ボール、お菓子の包み紙、ペットボトルなど容器のフタやキャップ……。身近にある様々な道具や廃材を使って作るお絵描き遊びやアート遊びのアイデア集。ちょっとした工夫をするだけで、立派なアート作品が完成。ぜひお部屋に飾って子どものやる気も引き出しましょう。

『コップってなんだっけ?』佐藤ナオキ著(ダイヤモンド社)
コップってなんだっけ?
身のまわりにあるものに対し、視点を変えて見ることを提案する絵本。絵本の中でコップはさまざまな形に変わっていきます。コップ=こういう形、という既成概念をとっぱらって自由に発想する楽しさを教えてくれます。世界的に注目されているデザイナーの佐藤さんならではの発想法ですね。

発想力に特化したデザイン教室も

東京・文京区にある「こどもデザイン教室りねあ」をご存じですか。子どもの発想力を引き出すことに着目したデザイン教室です。実際のレッスン内容や様子について、以下の記事でご紹介していますのでぜひ見てみてくださいね。

“発想力”と“プレゼン力”を重視する『こどもデザイン教室りねあ』、アイデア無限の「陶芸レッスン」

決まった曜日に定期的に通う以外に、1回ごとの受講もできるので試してみるのもいいかもしれません。

「発想力」をめきめき伸ばす3つの方法3

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少しずつ確実に高めていきたい子どもの発想力。
将来、ビジネスはもちろん、さまざまな場面で役立つのではないでしょうか。

文/鈴木里映

(参考)
東洋経済ONLINE|要注意!その「親心」が子どもの発想力を奪う
DIAMOND online|子どもの発想力・自立心の鍛え方(1)
Study Hacker こどもまなびラボ|“発想力”と“プレゼン力”を重視する『こどもデザイン教室りねあ』、アイデア無限の「陶芸レッスン」
鈴木あきこ(2018),『発想力が豊かになる おえかきアート』,主婦の友社
佐藤ナオキ(2018),『コップってなんだっけ』,ダイヤモンド社