教育を考える/食育 2020.4.29

「低カロリーなのに甘味が強い」人口甘味料が人体に及ぼす悪影響

編集部
「低カロリーなのに甘味が強い」人口甘味料が人体に及ぼす悪影響

私たちが普段口にする食品は、本当に安全なものばかりなのでしょうか? おそらく、食べてすぐに体に変調をきたすようなものでない限り、漠然と「体に悪いものではないだろう」と思うはず。

でもやはり、子どもが食べるものには、親や周りの大人が責任をもたなければなりません。知らず知らずのうちに、体に害を及ぼすかもしれない食品を与え続けた結果、子どもたちの体や脳に影響が及ぶこともあるのです。

過剰に不安になる必要はありませんが、普段の食品選びに対する意識を少しだけ変えてみると、いずれ大きな差が生まれることは間違いないでしょう。

そもそも食品添加物ってなに?

「食品添加物」と聞くと体に悪いものをイメージしがちですが、必ずしもそうとは言いきれません。現代の生活において、安くておいしいものが手軽にいつでも食べられるのは、食品添加物のおかげと言っても過言ではないのです。

食品添加物の役割は、主に4つあります。

1. 食品の製造、加工に必要
乳化剤、膨張剤、増粘剤など
ー豆腐(にがり)、こんにゃく(硫酸塩)、ビール(活性炭)、中華麺(かんすい)など

2. 食品の見た目や風味などを良くして、品質を向上させる
調味料、甘味料、酸味料、着色料、香料など
ー洋菓子(バニラエッセンス)、ハム(亜硝酸塩)など

3. 食品の保存性を高め、防腐や変質といった品質低下を防ぐ
保存料、酸化防止剤、防カビ剤など
ーかまぼこ(ソルビン酸塩)、バナナや柑橘類(防カビ剤)、ワイン(亜硫酸塩)など

4. 食品の栄養価を高める
栄養強化剤など
ー粉ミルク(ビタミンB群)など

どれも身近な食品に使われているものばかりですね。これらのものを避けて食材を選ぶのは、現実的に考えて非常に難しいはず。特に意識せずとも、私たちはかなりの量の食品添加物を摂取しているのです。

食品添加物には、食品の腐敗を長期間にわたって防ぐという重要な役割があります。そのおかげで、私たちは手軽で安く、そしておいしい食事を毎日楽しむことができるのです。長い歴史の中で培われた食品添加物の技術は、食品の腐敗と食中毒を防ぐためにも、決して欠かすことができません。

食品添加物の危険性02

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子どもたちにとって最も身近な食品添加物

食品添加物について深い知識がなければ、「国が安全試験を行なって許可した成分なんだから、安全に決まっている」「そもそも危険なものを売っているわけがない」と思ってしまいますよね。とはいえ、食品添加物の安全性には賛否両論があるのも事実。ここでは、子どもたちが大好きな食品に多く含まれる2つの成分について、詳しく見ていきましょう。

人工甘味料

人工甘味料が発売された当初、低カロリーでありながら甘味が強いため、「ダイエットに最適」ともてはやされたことを覚えているでしょうか? しかし現在では、さまざまな研究によって、人工甘味料が人体に悪影響を及ぼすことが明らかになっています。たとえば、脳機能障害や認知障害、満腹中枢の機能異常による体重増加、脳腫瘍のリスクを上げるなどといった研究報告もあります。

とくに避けたいのは次のもの。

  • スクラロース
  • 体内で分解されることなく、異物として血液中を巡る。血管壁を傷つけて、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも。

  • アセスルファムK
  • 砂糖の約200倍もの甘みがあり、肝臓にダメージを与えることも。免疫力の低下も指摘されている。

  • アスパルテーム
  • 発がん性の疑いがあり、脳腫瘍になる恐れも。

 
お菓子類や清涼飲料水に含まれていることが多い人工甘味料。その危険性を十分理解したうえで、食べる量に気をつけるようにしたいですね。

着色料

子どもたちが大好きなお菓子を色鮮やかに染めている着色料も、人の体にさまざまな害を及ぼすことがわかっています。欧州では注意欠陥・多動障害に影響するかもしれないという警告表示までされていることから、摂取するにあたって十分注意しなければならないことがうかがえます。

一方、日本では、昔から“自然な色合い”が好まれる傾向があるため、天然の着色料がよく使われてきました。たとえば、紅花の赤、ヨモギの緑、クチナシの黄色など。しかし、「自然の色だから安心安全」と思われがちですが、合成着色料ではないからと言って、必ずしも健康被害がないわけではないのです。なかには、急性アレルギー反応を発症したり、高い発がん性が認められたりする天然着色料もあり、消費者庁が注意喚起をしたことも。

たとえば、アカネ科の植物「セイヨウアカネ」を原料とした「アカネ色素」は、高い発がん性が認められて2006年に使用が禁止となりました。また、ピンク色に着色するためによく使われていた「コチニール色素」は、エンジムシという虫の内臓から取られている天然の着色料です。その内臓のタンパク質に反応してアレルギー反応を起こすケースがあるとのことで、2012年に消費者庁から注意喚起が促されました。

着色料に関しては、「天然だから安心」「合成だから危ない」と安易に判断するのは危険だということを覚えておきましょう。

食品添加物の危険性03

できるだけ摂取を減らすためにはどうすべきか

忘れてはならないのは、食品添加物を使わないと「手頃な値段で・おいしく・日持ちする・見た目や香りがよいもの」を作ることができないということ。現代社会を生きていくうえで、食品添加物を摂取することをゼロにするのは不可能であるからこそ、確かな知識を身につける必要があります。

また、体のエネルギー代謝がうまくいっていれば、多少の添加物を摂取しても解毒するだけの余力ができます。まずは、普段の食事から糖質6:タンパク質2:脂質2」の割合を意識しましょう。糖をしっかりと摂取して、糖代謝をスムーズに回すことが大切です。

そのうえで、コンビニ弁当や冷凍食品、菓子パン、レトルト食品、インスタント食品などの加工された食べものを減らす努力をしましょう。忙しいときはつい便利な食品を選びがちですが、安い加工食品ばかりを食べていると、エネルギーが肝臓での解毒に消費されて、頭や体に使えるエネルギーが少なくなってしまいます。その結果、身体機能や知能の低下、さらには意欲の低下まで招いてしまうのです。

現代社会で食品添加物を避けて生きていくことは限りなく不可能だということを前提にして、食品添加物とうまく付き合っていくためにはどうしたらいいのでしょうか? 栄養士の松下和代さんは、次のように述べています。

昔ながらの方法は食物の保存のために、塩・酢・砂糖などを使用します。梅干が「減塩」なのに、長期間保存できる影には、たくさんの「保存料が使われていないか?」と疑う習慣が必要です。高価であるはずの肉や魚を使っているのに製品が妙に安かったり、生ものを利用しているにも関わらずかなりの期間保存が可能であったり、不必要に自然には存在しないような色や形をしている食品は「何だかおかしい……」と疑ってみるようにしましょう。

(引用元:All About|食品添加物の表示で気をつけたいこと

「何かおかしい」ことに気づくには、本物を知らなければなりません。スーパーで売られている形が整った野菜や果物ばかりを見ていると、逆に「形が不揃いなのはおかしい」と思い込んでしまうことも。だからこそ、自然体験や収穫体験などを通して、「ありのままの自然の形」を知る必要があるのです。

また、松下さんは、食品表示を確認したうえで注意すべき点についてもアドバイスしています。

ゾルビン酸、パラオキシ、アスパルテーム、着色色素、サッカリン、亜硝酸Na、硝酸K、リン酸、BHA、プロピレングリコール(PG)と表記のあるものは避けましょう。特にリン系は、骨の形成のためのカルシウムや鉄分の吸収を妨げるので、発育盛りは避けたいひとつ。

(引用元:All About|簡単実践!食品添加物を避ける方法

添加物を気にしすぎると、せっかくの食事も楽しめなくなりますよね。まずは、規則正しい生活や栄養バランスを考えた食事をベースにして、エネルギー代謝をうまく回すように心がけましょう。

***
お子さんが普段食べている食事やおやつ(飲みもの含む)を注意深く見てみると、想像以上に食品添加物が含まれていることに気づくはずです。まずはできることから始めてみませんか?

監修:井手啓貴(医師)

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(参考)
現代ビジネス|スーパーの加工食品は「危険な添加物」だらけ~食べ過ぎ注意!
All About|食品添加物の表示で気をつけたいこと
All About|簡単実践!食品添加物を避ける方法