からだを動かす/スイミング 2018.8.2

子どもの「水が怖い!」はどうやって克服する? 日常生活で取り入れられる、とっておきのヒント。

編集部
子どもの「水が怖い!」はどうやって克服する? 日常生活で取り入れられる、とっておきのヒント。

夏のレジャーで人気の海や川、プールへ出かけたくても、「子どもが水を怖がるので出かけられない」とお悩みの親御さんは少なくありません。とくに兄弟がいる家庭では、ひとりでも水が怖いと感じる子がいると、ほかの兄弟にガマンさせるか、水に入るのを嫌がる子を無理に引っ張って行くかのどちらかを選ぶことになります。これでは、楽しい思い出になるはずが、つらい思い出になってしまいますよね。

この夏は、ぜひ親子で一緒に「水が怖い!」を克服してみませんか? 子どもが水を怖がる理由として、さまざまな不安や経験などが関係していることが多いようです。子どもがどんな状況で水を怖がっているのかをよく観察して、原因を克服するために、日常生活でのひと工夫や簡単に取り入れられる遊びを紹介します。

お風呂のハプニングがトラウマに! 子どもの「水が怖い!」原因を知る

子どもがどれくらい水を怖がるのかは千差万別です。海やプールなどが怖いと感じる子、お風呂のバスタブに肩まで浸かることを怖がる子、手にすくった水で顔を洗うことすら怖がる子……それぞれに怖がるポイントは違います。

まず、これまでにお子さんがどのようなときに水を怖がっていたか思い出してください。ここで気をつけたいのは、お子さんがどこまで我慢できるのか試すのではなく、これまでの経験を振り返るだけに留めることです。

例えば、お風呂や初めてのプールでこんな経験をさせてしまったことはないでしょうか。

・お風呂ですべってドボンと入ってしまった
・ママ・パパの手からするりとお風呂やたらいに落ちて入ってしまった
・水温の低いところに入れてしまった
・勢いよくお風呂やプールの中に入れてしまった

(引用元:All About|子供を水嫌いにさせないコツ

水が怖くない大人にとっては日常のハプニングかもしれませんが、大したことがないように見えてもそれがきっかけとなりトラウマになってしまうことも。水を怖がる度合いはお子さんの年齢や経験によって異なりますが、今回は怖がり方を次の3段階に分け、それぞれに合った克服方法を見ていくことにします。

(1)水に顔をつけられない
(2)水の中で目を開けられない
(3)水の中へ潜れない

(1)水に顔をつけられない子の克服方法

プールやお風呂で顔を水につけられない子どもは、それより小さな洗面器や風呂おけに水を張って慣れることから始めると良いでしょう。もちろんキッチンのシンクに水をためてもできます。しかし、周囲が濡れることを気にしながら遊ばせるよりも、お風呂やベランダ、お庭などで思い切り遊ばせたほうが、親子ともにストレスなくチャレンジできるのでおすすめです。顔や体に水がビシャっとかかっても平気になったら、次の段階へと進みます。

洗面器や風呂おけで水をかけても怖くなくなったら、お風呂やビニールプールに水をためて同じように遊んでみましょう。最初は浅めの水から始めて、徐々に子どものひざの高さくらいまで水量を増やしていくと、スムーズに慣れていきます。時間はお風呂に入るタイミングでも良いですが、眠くなる時間帯は嫌がることが多いので避けるほうが無難です。

また、日常生活からの有効なアプローチとしては、洗顔するときに自分の手で水をすくってバシャバシャと洗わせる方法もおすすめです。

(2)水の中で目を開けられない子の克服方法

水に顔をつけられるようになったら、次は水の中で目を開けられるようになる練習をします。これも(1)と同様で、プールよりもお風呂のほうが練習しやすいようです。

広くてたくさんの人がいるプールで練習しようとしても、その大きさを不安がる子や周りの人の様子を目にして落ち着かない子もいます。また、塩素の影響から目を開けにくく苦手意識をもってしまうことも。まずは、落ち着いた状態で安心して練習できる家のお風呂で試してみましょう。

やり方はとても簡単。洗面器に体温と同じくらいのぬるま湯を張り、顔をつけて目を開けるのを慣れるまで繰り返します。水の中で目を開けることが平気になったら、次はプールなど大きな場所で練習してみます。

ただ、水の中で目を開ける練習をするだけでは子どもは飽きてしまいますよね。そこで、濡れてもいいお気に入りのキャラクター人形などを使って、水の中で目を開けたときに何が見えるのかクイズにすると楽しく練習することができます。

どうしても目を開けるのが怖いという子どもには、無理に練習させようとせず、まずはゴーグルを着用して慣れさせても良いでしょう。ただし、最終的にゴーグルを外しても水の中で目を開けられるようにしなければなりません。初心者指導に定評がある東光スイミングスクールでは、ゴーグルをしないで目を開ける重要性について次のように説いています。

泳ぐ時はゴーグルをつけるのだから必要ないのでは?と思われるかもしれません。でも、いつでもゴーグルをしているわけではありません。海や川やプールなどで遊んでいるときにおぼれかけることもあるかもしれません。そんな時に目が開けられないと、どっちが水面でどっちが地面なのか、どっちに岸があるのかがわからなくてパニックになるでしょう。

また、ゴーグルをしていても、外れることもあれば、水が入ってきてしまうこともあります。レース中に外れてしまったらパニックを起こし、泳ぐのを中断してしまうかもしれません。そういった急なハプニングが起こった時にパニックにならないために、水の中で目を開けることが抵抗なくできるようにしておきたいのです。

(引用元:東光スイミングスクール|水の中で目をあけることは必要なの?

(3)水の中へ潜れない子の克服方法

小学校の体育では、次のような遊びを取り入れて子どもが水の中へ潜れるように指導しています。

・水中ジャンケン
ペアで向かい合い、水にもぐる。水の中で「ジャンケン ポン」と声を出し、タイミングを合わせてじゃんけんをする。

・宝さがしゲーム
水中でリングやゴルフボール・碁石など水に沈むものを用意し水中でそれを探して友だちと競う。チームに分けて探し出した宝の数を競争してもよい。

(引用元:奈良県立教育研究所|明日から使える体育学習モデルプラン7

プールに通えなかったり、庭やベランダにビニールプールを置けなかったりする場合は、お風呂で練習することもできます。その場合は、お湯はできるだけぬるくして、可能であれば水着を着用して、いつものお風呂とは違ったプールらしさを演出すると練習の意欲がアップするでしょう。

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あれこれ手立てをしても、水を怖がる子どももいます。期限を区切って目標を立てて頑張らせることも大事ですが、無理強いさせないことはもっと大事です。どうしても恐怖心を取り除けないようであれば、来年の夏にまたチャレンジしてみようというくらいの気長な気持ちで、練習に付き合えるといいですね。

(参考)
All About|子供を水嫌いにさせないコツ
ベネッセ教育情報サイト|水を怖がる子ども。どんなふうにして慣れさせていくべき?
文部科学省|小学校体育(運動領域)まるわかりハンドブック 水遊び
奈良県立教育研究所|明日から使える体育学習モデルプラン7
UP SPORTS CLUBこども体操教室|夏が来た!水が怖い子どもを克服させるコツPART①
目ディア|泳ぎが苦手なお子さんでも楽しめる!水中で目を開けるコツと“水”にまつわる豆知識
東光スイミングスクール|水の中で目をあけることは必要なの?