2018.6.6

「逆上がりができない!」を解決。練習方法のコツとポイント

編集部
「逆上がりができない!」を解決。練習方法のコツとポイント

「逆上がり」ができること、これは子どもたちの憧れであり大きなチャレンジです。それと同時に、親にしてみれば子どもにできるようになってほしいと思いながらも教え方がよく分からないという「難関」でもあります。

ところが自分の幼いころを振り返ってみて、どうやって逆上がりができるようになったのか覚えているでしょうか。鉄棒をしっかり握り、地面を蹴ってみたらフワッと体が持ち上がって逆上がりが「できてしまった」という人もいれば、手にいくつも豆を作って痛い思いをしながら何度も練習して「ようやくできた」という人もいるでしょう。また、途中で練習するのがイヤになって諦めてしまった人もいるかもしれません。

憧れの逆上がりができるように我が子を応援するには、逆上がりをするために子どもの体と心が十分に成長していること、練習のときに気をつけたいポイントとコツを抑えておくことが大切です

「逆上がり」がなぜできないのか? 逆上がりに必要な体と心の成長

逆上がりができるようになる目安はいろいろで、年長クラスの全員が逆上がりをできるようにと熱心に取り組んでいる幼稚園や民間のスポーツクラブもある一方で、(小学校では現行の学習指導要領には明記されていませんが)「小学校学習指導要領解説体育編」では中学年の発展技として記されているようです。このことから、小学3年生ごろまでというのが逆上がりをできるようになる目安だと考えて良さそうです

とはいえ、年少や年中の子がいとも簡単に逆上がりをしている場面に遭遇してしまうと、親としては複雑な気持ちになってしまうのではないでしょうか。

しかし焦りは禁物です。子どもが逆上がりをできるようになるには、動かす運動神経や筋肉が成長していることが大切であるとともに、「逆上がりができるようになりたい」と頑張る強い心も必要になってきます。具体的には以下の成長がカギとなるようです。

逆上がりは身体的な成長として
・上半身の筋肉の発達
・頭と足が逆になる逆さ感覚
・力強く蹴るための足の踏み込みと蹴り上げる力

精神的な成長として
・頑張る心
・諦めない心

(引用元:UP SPORTS CLUB│逆上がり~めざせ!鉄棒名人~PART①

このように、やみくもに「年長になったから」「小学3年生のうちに」と焦るのではなく、子ども自身の体力と心の成長を見守りながら、長い目で練習に取り組むことも念頭に置きましょう。

逆上がりの練習方法2

子どもの知的好奇心を育てる3つのポイント
PR

逆上がりでの体の使い方、ポイント4つ

体と心の成長が見合った状態で、実際に逆上がりを練習するときの体の使い方についてポイントとコツをまとめます。お子さんが練習しているときに、ポイントが抑えられているかチェックしてみてください。

ポイント1:蹴り上げる足の位置は、鉄棒の真下か少し前

鉄棒を握るとき、腕を伸ばした位置をキープしていると上体が鉄棒と離れてしまい足を蹴り上げにくくなります。慣れないうちは立ちにくいかもしれませんが、蹴り上げる足が鉄棒の真下か少し前にあるかどうかチェックしてみてください。

ポイント2:ひじは曲げ、おなかを鉄棒に引きよせる

逆上がりで足を蹴り上げるときは、ひじを曲げるようにして腕は伸ばさないようにしましょう。腕を伸ばしたままで回ろうとしても体が鉄棒から離れてしまうので、回ることができません。逆上がりは鉄棒に体を巻き付けるようにして回りますので、おなかも鉄棒に引き寄せるようにします。

ひじを曲げて回れない子は、筋力が十分についていないことも考えられます。そういったときは、鉄棒で斜め懸垂をすると、ひじを曲げて体を引き寄せるための筋力がアップします。

ポイント3:あごを引き、目線はおへそ

上半身が反りかえって鉄棒から離れると逆上がりはできませんので、顔はあごを引き、目線はいつも「おへそ」を見ているようにします。上半身が反り返っていないことを確認します。身体が反ってしまう子は、マット運動の「後転」で体を丸めて後ろへ回転する感覚を練習してみるのもの良いでしょう。

ポイント4:足は真上に蹴り上げる

斜め前に蹴り上げてしまうと、体は斜め上に持ち上がり鉄棒から離れてしまいます。逆上がりができない子を見ていると、ほとんどの子が足を斜めに蹴り上げているといっても良いでしょう。足は空に向かって真上に蹴り上げるようにしましょう。また、足を真上に蹴り上げられるようになったら、膝を曲げて鉄棒を抱え込む体勢に移る練習をします。膝を曲げることで重心が下がって、頭を持ち上げて上体を引き起こすのも楽になります。

基本を抑えたら、補助ベルトを活用

上記の4つを逆上がりの基本ポイントとして抑えても、なかなか簡単に回れるようにはならないかもしれません。そこで、市販品や手作りの「補助ベルト」を使って体が鉄棒から離れないようにするのもひとつの方法です

補助ベルトを使えば比較的すぐに逆上がりができる子も多いようです。しかし、成功したらすぐに補助ベルトを外すように促すよりは、何度か回らせて自分で逆上がりができたという達成感をもたせてから、次のステップへ進むように励ましてあげてくださいね

***
逆上がりを練習していると、手のひらにできた豆を何度も潰して痛い思いをするお子さんも出てきます。「豆がつぶれた!」と泣き出して、練習を諦めようとすることもあるかもしれません。そんなときは、「この豆は、逆上がりをいっぱい練習した子だけにできるんだよ」と、これまでの努力を褒めて自信をもたせてあげましょう

(参考)
NHK for School│はりきり体育之介 器械運動(鉄棒)①~さかあがりに挑戦だ!~
UP SPORTS CLUB│逆上がり~めざせ!鉄棒名人~PART①
ウチコト│苦手な逆上がりをカンタン克服! 〜逆上がりのコツと教え方〜
All About│逆上がりのコツ、練習方法とは?パパが教えます!