からだを動かす 2026.4.9

ママ友の家はスッキリおしゃれなのにうちはおもちゃで溢れてる……部屋を”ちょっときれい”に見せる小ワザ3選

編集部
ママ友の家はスッキリおしゃれなのにうちはおもちゃで溢れてる……部屋を”ちょっときれい”に見せる小ワザ3選

「ママ友の家、どうしてあんなにきれいなんだろう」と思ったことはありませんか? おもちゃも子どもも同じくらいあるのに、なんとなくスッキリ見える。一方、自分の家のリビングはおもちゃが床を埋め尽くし、どこから手をつければいいかわからない。

子育て中の家が散らかるのは当たり前のことです。でも「散らかりを感じながら過ごす」のと「ちょっとすっきり見える空間で過ごす」のとでは、毎日の気持ちに違いが出てきます。

今回は、片付けを頑張らなくても部屋を “ちょっときれいに見せる” 科学的裏付けのある小ワザを3つご紹介します。

部屋を”ちょっときれい”に見せる小ワザ3選

小ワザ① おもちゃをひとまとめにして「色の騒音」を消す

おもちゃが散らかって見える原因のひとつは、色の多さです。赤いブロック、黄色のミニカー、緑のフィギュアと、バラバラの色が無秩序に並ぶと、脳への刺激量が一気に増えます。

MITの視覚認知研究チームが視覚的混雑感の定量化を試みた研究では、物の数が同じでも、色や形を揃えてまとめることで、見た人が感じる雑然感が大きく低下することが示されています。*1

実践するには、同じ色・同じ形のボックスや収納かごを用意するだけで十分です。100円ショップやIKEAなどで買えるシンプルな白か黒のボックスに、種類を気にせずざっくりとおもちゃを放り込むだけ。物量は変わらなくても、「色の騒音」が消えて部屋が格段に落ち着いた印象になります。

小ワザ② 「床面積」を見せることだけ意識する

人が部屋の散らかり具合を判断するとき、床に置かれたものの多さを特に強く参照します。目線の高さより低い場所にあるものは視野に入りやすく、「なんとなく足の踏み場がない」という感覚を生み出しやすいのです。

逆に言えば、棚やソファの上に物があっても床が空いていると、部屋はずっとスッキリ見えます。完璧に片付けなくていい。やることはひとつ、「床のものを30秒で棚かボックスに移す」だけです。

夕食前や就寝前に子どもと一緒にゲーム感覚で取り組むと、おもちゃを「どこかに置く」習慣にもなります。

小ワザ③ 「整った一角」を部屋にひとつだけつくる

部屋全体をきれいにしようとするから、圧倒されてしまいます。目指すのは「一角だけ」です。テレビ台の上、ダイニングテーブルの端、窓際の棚。どこかひとつ、物を置かない、きれいに整えたゾーンをつくってみてください。

人の目は、空間のなかにある「秩序のある部分」を自然に見つけ出します。その一角が視覚的な「安定点」になることで、部屋全体の印象が引き上げられます。

おすすめは、小さな観葉植物か飾り棚ひとつ分の整理です。大げさなインテリアは必要ありません。「ここだけはスッキリしている」という場所があるだけで、部屋に入ったときの印象が変わります

に散らかったおもちゃを、夕食前や就寝前に子どもと一緒にゲーム感覚で片付ける様子

脳は「散らかり」を処理し続けている

なぜ散らかった部屋にいるだけで疲れるのか。プリンストン大学神経科学研究所のマクメインズとカストナーによる研究は、そのヒントを教えてくれます。視野に複数の刺激が同時に存在すると、脳の視覚野でそれらが神経表現をめぐって互いに抑制し合い、限られた処理リソースを奪い合う状態が生まれることが示されました。*2

つまり、床に散らばったおもちゃを「見ていない」つもりでも、脳はずっとそれを処理し続けているのです。これが、散らかった部屋にいると知らず知らずのうちに疲弊したり、集中できなかったりする理由のひとつと考えられています。裏を返せば、「視覚的な混雑感」を減らすだけで、脳にかかる負担を小さくすることができます。

段ボール箱のなかに無造作に詰め込まれた、色や形がのカラフルなプラスチックおもちゃや積み木

「きれいに見せる」ことは、逃げではなく知恵

子育て中は、どんなに頑張っても部屋が散らかります。それは子どもが元気に遊んでいる証拠でもあり、責めるべきことではありません。

大切なのは、完璧な部屋を目指すことではなく、「親自身が毎日気持ちよく過ごせる環境」に少し近づけることです。今回紹介した3つの小ワザは、いずれも短時間でできることです。
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散らかりがストレスになるなら、それを減らす工夫は育児の質を守ることにもつながります。「うちはおもちゃが多いから」とあきらめずに、まずひとつだけ試してみてください。

FAQ(よくある質問)

Q.  おもちゃをボックスにまとめると、子どもが出したがって結局散らかります。どうすれば?

A.  子どもがボックスから出すのは自然なことです。「出す → 遊ぶ →戻す」をひとつの流れにするために、ボックスの種類を増やしすぎないこと、蓋のない浅い容器を使うことがポイントです。「片付けやすい仕組み」をつくることが、結果的に散らかりにくい部屋への近道になります。

Q.  整った一角をつくっても、すぐに子どもが崩してしまいます。

A.  子どもの手の届かない高さに「大人のきれいゾーン」をつくるのがおすすめです。目線より少し高い棚の上、飾り台など。子どもの遊び場と大人の視覚的な休憩場所をゾーンで分けることで、双方が成立しやすくなります。

Q.  夫は散らかりを気にしないのに、自分だけがストレスを感じます。これは普通ですか?

A.  研究でも確認されているように、散らかりへのストレス反応は男女で異なる傾向があります。お母さんが「家のことは自分が責任を持つべき」という感覚を強く持ちやすいこととも関連しています。あなたが感じるストレスは特別なことではなく、そのストレスを減らす工夫をすることは十分に意味のあることです。

(参考)
*1 | Journal of Vision|Measuring Visual Clutter