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お風呂でのひと時は、親子の大事なコミュニケーションの場です。ゆったりと湯船につかっていると身体も心もリラックスして、普段話せないようなことを話してくれることもありますよね。
それ以外にも、お風呂はとても有効な「学びの場」でもあります。お風呂で九九を覚えることや、親子で言葉遊びをすることは、子どもの能力にも効果的に働きかけます。
今回は、お風呂で役立つ知育アイテムや数遊びなどについて詳しくご説明します。さっそく今夜から試してみてくださいね。
お風呂場は集中力が増す!『浴育』のススメ
東京ガスの都市生活研究所が提唱する『浴育』という言葉を知っていますか? その定義は、「入浴を通じて生涯の心身の健康をより良く育むために、入浴の効果や入浴方法、お風呂の楽しみ方などを学ぶこと」とあります。親子入浴は、子どもの成長や親子関係にも大きな影響があることも知られており、その日一日の出来事を話すことで、親子ともに元気をチャージできる場であることは、誰もが実感したことがあるのではないでしょうか。
さらに、お風呂タイムを親子の学習タイムとして活用することも、広い意味での『浴育』につながっています。「お風呂場は集中できるベスト空間」と述べるのは、『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA出版)の著者であり、子育て支援士の田宮由美さん。気が散るものを持ち込めない狭い空間は、何かを覚えたり考えたりすることに向いているそうです。
つまり、習慣として毎日入っているお風呂は、親子のコミュニケーションが深まるだけではなく、『学び時間』としてもその効果が絶大であることは明らかなのです。
子どもは成長とともに一人でお風呂に入るようになります。親子で一緒にお風呂に入る時期は、思っているよりもずっと短いもの。だからこそ、毎日の入浴タイムを大切にしたいですね。
定番の「お風呂ポスター」は目的に合わせて選ぼう
小さなお子さんがいるご家庭のお風呂には、必ずと言ってもいいほど水でくっつくポスターが貼られているのではないでしょうか? ただぼんやり湯船につかっているだけでも、壁に貼られているポスターを眺めていると、いつのまにかその内容を覚えてしまうものです。
カリフォルニア工科大学の研究者によると、リラックス状態の脳は新しい記憶が残りやすいのだそう。お風呂の中は絶好の学習時間というわけですね。
また、親御さんが指差しながら質問するなど、親子コミュニケーションにも役立ちます。
くもん出版のお風呂用ポスター「おふろでレッスン」シリーズは、その種類の多さと充実した内容が高い人気を誇っています。ひらがな・すうじ・ABC・九九といった基本の表から、四字熟語や慣用句などの珍しいものまで、子どもの年齢に合ったものを選ぶことができます。
「おふろでレッスン ひらがなのひょう」くもん出版
「おふろでレッスン 九九のひょう」くもん出版
「おふろでものしりはかせ 四字熟語/ことわざ」くもん出版
また、日本地図や世界地図を貼るのもおすすめです。教育コンサルタントの上野緑子さんは、「親子でお風呂に入り、その日のニュースに出てきた地域や自分の住んでいるところ、おじいちゃん、おばあちゃんの住んでいるところを探してみると楽しいですよ」と述べています。家族旅行で行った場所やこれから行ってみたい場所など、親子共通の話題で盛り上がることもできますよ。
「おふろでレッスン にほんちず」には、全都道府県の県章と県花も載っているので、県章の由来を親子で考えてみてもいいでしょう。
「おふろでレッスン にほんちず」くもん出版
「おふろでレッスン せかいちず」には、各国の国旗が載っています。上野さんによると、「国旗を覚えるとオリンピックの開会式の入場行進などテレビで国旗を見つけるのが楽しくなりますよ」とのことです。東京オリンピックに向けて、今から各国の国旗を覚えることを目標にしてもいいですね。
「おふろでレッスン せかいちず」くもん出版
また、あの無印良品でも、子どもの学習用おふろポスターを作っています。シンプルでスッキリとしたデザインなので、インテリアの邪魔にもなりません。
「おふろポスター・ABC」無印良品
日本地図のポスターは、枠に沿って各地域の特産物のイラストが並べられています。これをきっかけに日本の各県に親しみを感じ、日本各地の特産物などさまざまなことに興味を抱いてくれることも期待できますね。
「おふろポスター・ちず」無印良品
それ以外でも、長い期間子どもが飽きずに、楽しみながら勉強ができる工夫を凝らしているポスターが各社から発売されています。学研の『おふろで旅する世界地図』は、お湯をかけると黒い部分が消えて答えが見えるようになるという優れもの。クイズになっていると熱中して楽しめるので、いつのまにか各国の特徴をつかんでいるお子さんに驚かされますよ。
「おふろで旅する世界地図」学研
お風呂で「算数脳」を育む!?
次にご紹介するのは、ポスター以外のアイテムです。子どもにとって、水(お湯)の中で手を動かすことや、浴室の壁におもちゃをペタペタ貼ってはがす、という遊びを繰り返すことは、巧緻性を鍛える訓練にもなります。スポンジ状の数字やアルファベットのセットは、100円ショップなどでも手軽に手に入れることができますよ。
水に濡れてもOKな絵本やパズル、お風呂でお絵かきができるグッズなど、お風呂用の知育アイテムは世の中にたくさんあります。どれも子どもが喜んで夢中になる工夫がされているため、「気に入るかな?」と心配せずに気軽に用意してあげましょう。
また、算数脳を鍛える「タングラム」を、お風呂でも楽しめるアイテムもあります。三角や四角のピースを組み合わせて絵を作っていく遊びから、図形感覚を育むことができます。
最近では図形の問題でつまずく小学生が増えてきているといいます。苦手意識が芽生える前にお風呂で楽しく学ぶことが大切ですね。
何もなくてもお風呂で「学び」を生み出せる!
最後に、ポスターやおもちゃなどのアイテムを一切使わない「お風呂の学び」をご紹介します。
まず、親子のスキンシップも兼ねて「背中の文字当て」はいかがでしょうか。背中に文字を書き合いっこをして、何という文字が書かれたのか当てるゲームです。
記憶力アップに最適な「逆さ言葉遊び」もいいですね。
「ろふお」→「おふろ」
「35842」→「24853」
単語や数字をしっかり覚えて逆さに答えるという単純なゲームですが、毎日続けていれば確実に集中力と記憶力が養われます。
「100まで数えたらお風呂から上がろう」というのはよくありますが、「100、99、98、97、96……」と逆から数えたり、「1、3、5、7……」と一つ飛ばしにして数えたりすると新鮮です。親子で交互に数えることで「負けないぞ」と正しく数える意欲も高まります。
ただし、数を数えるときに絶対に守らなければならない「決まり」があります。「脳科学おばあちゃん」として有名な久保田カヨ子先生は、次のように述べています。
注意しなければならないのは、日本語の場合、「1、2、3、4、5、6、7、8、9」のうち、「4」と「7」を「よん」「なな」と必ず同じように読むことです。こうすることで、数字の意味をきっちり理解してもらいます。決して、「し」「しち」と、カウントダウンしてはいけません。
(引用元:DIAMOND online|お風呂学習で絶対にやってはいけないこと)
日本語にはさまざまな読みがあり、意識していないとついごちゃ混ぜにしてしまいがちです。正しい日本語で、正しい数え方を教えてあげることも大切なんですね。
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お風呂は親子のもミュニケーションの場であると同時に、貴重な学びの場でもあります。ここでご紹介したヒントを参考に、充実したお風呂タイムを楽しみましょう!
(参考)
東京ガス株式会社 風呂文化研究会|「浴育」のすすめ
SHINGA FARM|お風呂で子どもを伸ばす入浴法とは!~毎日の入浴タイムを有効活用~
All About|世界をもっと身近に感じ、日本にもっと興味を持とう! お風呂で学ぶ日本地図・世界地図
All About|お風呂で知育遊び 算数・国語編
DIAMOND online|お風呂学習で絶対にやってはいけないこと
Study Hacker|お風呂は暗記効率が良いことが明らかになりました!お風呂暗記ツール3選