あたまを使う/英語 2018.3.13

発達心理学と第二言語習得研究に基づく「英語で習い事」ホビングリッシュのメリット

発達心理学と第二言語習得研究に基づく「英語で習い事」ホビングリッシュのメリット

『ホビングリッシュで英語も◯◯も! 一石二鳥な「英語で習い事」最前線』でご紹介した、英語による習い事。

スポーツや音楽、アートなどのおけいこ事を英語で習うことは、子どもにとってメリットがたくさん! 『第二言語習得研究から紐解く「英語で習い事」ホビングリッシュの2つのメリット』でご紹介したとおりです。

今回は、第二言語習得研究に加えて発達心理学の知見に基づき、なぜホビングリッシュは子どもの英語学習に有効なのかを解き明かしていきます。

1. 英語で様々な経験を積むことで将来の英語学習が加速する

英語の勉強というと、まっさきに英文法の学習を思い浮かべる人はいませんか? 実は10歳以下の子どもには、そのようないわゆる英語の「お勉強」の効果は薄いのです。

その理由として、法政大学文学部心理学科の渡辺弥生教授はこう語ります。

考える力の発達は、10歳前後に転換期を迎えます。(中略)7~11歳ぐらいまでは「具体的操作期」という段階にありますが、11歳以降は「形式的操作期」の段階に移ります。

(引用:渡辺弥生(2012),「こどもの『10歳の壁』とは何か?-乗り越えるための発達心理学」,光文社.)

11歳以降の子どもが「形式的操作期」の段階で身につける「考える力」とは、記号での比較や仮説、論理的思考をもとに検証する力だと渡辺教授は言います。文部科学省も同様の表明をしています。

9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。

(引用:文部科学省|子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題

そして9〜10歳以降伸びていく「考える力」には、体系だった英語の文法規則を理解して運用する力も含まれます。そのため、英文法を学ぶのが大きな効果を発揮するのはこの力が大きく発達する小学校高学年以降。

言語教育情報学修士でTESOL(英語教育の国際資格)を持つ、英語のパーソナルジム ENGLISH COMPANYの田畑翔子トレーナーもこう話しています。

子どもは10歳以降、明示的な知識を理解し、運用するのに必要な「認知能力」を身につけるようになると言われています。そのような子どもには、体系的な英語の文法規則を教えた上で良質なインプットを多く与えたほうが、短い時間で効率よく学ぶことができるようです。学校教育で、中学生から英語の文法を教えるのは、理にかなっていると言えるでしょう。

(引用:こどもまなびラボ|第二言語習得研究-英語学習を科学する-|「10歳」を境に最適な英語学習法が変わる?

一方、10歳頃までは「考える力」は発達途上。現実に目の前にある具体物や、見たり聞いたり、経験したことでしか考えられない「具体的操作期」にあたります。

この時期の子どもに有効なこととして、渡辺教授は次のように言っています。

7~11歳ぐらいまでのこの時期には、身の回りの事物をよく観察させて、いろいろな発見や体験の機会を増やしてあげることが大切です。生々しい体験を重ねることが、後に抽象的な認識に結びつく基盤となります。

ものや事柄についてのシンプルな素材の理解は、いわば「点」の学びですが、その「点」の理解が、やがて点と点を結ぶ「線」の理解となり、さらには「関連づける」イメージを持てるようになるのです。こうした情報処理の方法も、年齢とともに変わってくると考えられます。

(引用:渡辺弥生(2012),「こどもの『10歳の壁』とは何か?-乗り越えるための発達心理学」,光文社.)

幼少期の子どもに効果的なのは、机の上で英語の規則を教える「お勉強」ではなく、英語を通して何かを体験する機会を設けてあげること。ホビングリッシュが効果的な理由はここにあります。

この時期に英語で具体物にふれる機会がたくさんあった子どもは、中学生になって英語の規則を学んだときに「あのときの英語のフレーズはこんな文法に基づいていたんだ!」と納得するはず。

幼少期の英語での習い事を通して得た様々な経験は、将来の抽象的な思考の獲得に役立ちます。個々の「点」としての学びが、やがて関連性のある「線」の理解となり、確固たる知識を手に入れることができるでしょう。

2. 自然なインプットの中でインタラクションを通して学べる

幼少期の子どもは、具体的にはどのように英語を学ぶのがいいのでしょうか? 言語教育情報学修士の田畑トレーナーは、幼稚園生~小学校低学年の子どもに最適な学習法としてこう語ります。

「インタラクション」を通した自然な「インプット」を与えることが重要です。「インタラクション」とは、他者とのやりとりのこと。子どもが母語を身につけるとき、お母さんとのやりとりを通じて学んでいきますよね。

インタラクションがないと、子どもは相手の反応を通して言語を検証するプロセスをふむことができません。子どもが英語を学ぶときも、英語による他人とのやりとりが大切になります。ちなみに「インプット」とは、聞くこと、読むこと(中略)

子どもの場合、まずは英語にふれる機会を多く持ち、英語を「聞く」という大量のインプットを確保することが必要になります。その上で、他人との英語でのやりとりを通して、少しずつ英語を「話す」というアウトプットの機会を設けていくといいでしょう。

(引用:こどもまなびラボ|第二言語習得研究-英語学習を科学する-|「10歳」を境に最適な英語学習法が変わる?

つまり幼少期の子どもにベストな学習法は、他人が英語を話しているのを聞き、人とのやりとりを通して英語を学ぶこと。これは幼児が親との対話を繰り返す中で、次第に母語を習得していくのと同じやり方です。

ホビングリッシュでは、先生の英語を聞き、英語によるコミュニケーションを通じて、自然な形で言葉を学ぶことができますね。

コミュニケーションのツールとして英語を使い、他の何かを習う場だからこそ、いつのまにか子どもに最適な英語学習法が実現できるのです。

***
前回記事と併せ、英語による習い事の4つの学問的なメリットをご紹介しました。興味のあるおけいこ事を習えるだけでなく、年齢に合った英語学習が可能になるホビングリッシュ。

子どもの発達段階に適した学習経験を重ねることで、現在、そして将来の英語学習が飛躍します。高い英語力を身につけるのに効果的な手段だと言えるでしょう。

■関連記事:第二言語習得研究から紐解く「英語で習い事」ホビングリッシュの2つのメリット

■関連記事:ホビングリッシュで英語も◯◯も! 一石二鳥な「英語で習い事」最前線

(参考)
渡辺弥生(2012),「こどもの『10歳の壁』とは何か?-乗り越えるための発達心理学」,光文社.
白畑知彦,若林茂則,須田孝司(2013),「英語習得の『常識』『非常識』」,大修館書店.
文部科学省|子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題
こどもまなびラボ|第二言語習得研究-英語学習を科学する-|「10歳」を境に最適な英語学習法が変わる?