2018.5.25

リズム感や表現力も養える! 現役アメリカ人アーティストが英語の歌をレッスン「キッズゴスペルクラス」

編集部
リズム感や表現力も養える! 現役アメリカ人アーティストが英語の歌をレッスン「キッズゴスペルクラス」

魂を揺さぶられるような歌声、美しく力強いハーモニー。

身体全体でリズムをとりながら、仲間と一体になって歌う“ゴスペル”。しかも先生は、英語のネイティブスピーカーでアメリカ人歌手のパリス・ロンドン!? そしてなんと、英語の歌を英語で教えてくれるらしい……!

そんな「キッズゴスペルクラス」があると聞いて、『島村楽器ミュージックサロン池袋』へ行ってきました。

レッスン前に「今日あったこと」をそれぞれ発表!

「Hello !  パリス・ロンドンです」
迎えてくれたパリス先生の弾けるような笑顔。きっと、はじめてレッスンに来る生徒さんも、この笑顔に緊張が和らぐはず。レッスンには、現役アーティストである大坪正先生(ピアノ)と通訳・佐藤さんも加わります。

17:30、生徒さんたちが教室にやってきました。パリス先生から名札を受け取って、好きな場所に座ります。この最初の挨拶でさえ、冗談を言って笑いを誘うパリス先生。入室10秒で生徒さん全員がすでにリラックスしていました

さあ、レッスン開始!? と思ったら、パリス先生、「How was your day?(今日はどんな日だった?)」と生徒さんに問いかけます。素早く手を挙げた女の子が、「クラス替えをして、仲良しの子と離れちゃった……」と答えると、「Oh…… !」と自分のことのように悲しそうな顔をするパリス先生。

その後は、「ビービー弾見つけた!」「Yeah!」「給食のスープがおいしかった!」「Yeah!」と、ハイテンションなやり取りが続きました。こうした時間をあえて設けることで、クラスの雰囲気を和ませて歌のレッスンに移りやすくするのだと、大坪先生があとでコッソリ教えてくれましたよ

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パリス先生のコメントにみんなでゲラゲラ大笑い!

子どもの知的好奇心を育てる3つのポイント
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「自分の気持ちを歌にのせる、気持ちを相手に伝える」ということ。

いよいよ本格的にレッスン開始です。まずはストレッチ、そして呼吸法。お次は、ステップです最初は足のステップ、じょじょに手もつけて、身体全体でステップを踏みます。曲調がどんどん変わるピアノの音色、そして「できてるできてる!」「Good!」というパリス先生の合いの手に、生徒さんたちのステップにもどんどん力が入っている様子でした。

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だんだん複雑になっていくステップ。みんな必死に覚えようとしています。すごい集中力!

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「もっともっと感情を! パッションだよ!」パリス先生のアドバイスに子どもたちの声もどんどん大きくなります

そのテンションのまま、今度は発声練習です。まずは3回、ピアノの音を聴いてから、「ラララ~♪」と歌うパリス先生のお手本をしっかり聴きます。どの生徒さんも音程がずれることなく上手に歌えているなと思っていたら……、「もっともっと感情込めて!!」とパリス先生から熱いアドバイスが。

この「感情を込める」ということは、「歌に魂を込める、自分の気持ちを歌にのせる、気持ちを相手に伝える」ために必要なのだと先生は仰っていました。音程をとるだけの歌ではなく、聴いている人の気持ちを揺さぶるような歌を教えてくれるレッスンなのですね。

「もっと~♪ 高く~♪」という合いの手に合わせながら、キーはどんどん上がります。そして先ほどのステップに加えて手拍子も入れながらの発声練習に、生徒さんたちは汗だく! キーが上がりきったところで発声練習は終了でしたが、ピアノの音がやんだ瞬間の生徒さんたちの達成感のある表情が印象的でした。ひとつのステージをやりきった、そんな顔をしていましたよ。

“耳で覚える”「英語の音と音のつながり」

休憩を挟んで、『Jesus Is In This Place』というゴスペルではとてもポピュラーな曲を練習します。英語の歌の歌い方で、パリス先生が一番力を入れているのは「英語の音と音のつながり」だといいます。英語には、スペルにはあるけれど消えてしまう音や、つながってしまう音があるのだそう

英語を勉強したことのある大人は「ジーザス イズ イン ディスプレイス」とカタカナ読みをしてしまいます。しかし、そもそもスペルを知らない子どもたちは“耳で覚える”ので、聞いた音を聞いたまま歌うことができるのだと、パリス先生は話していました。

先生の言ったとおり、生徒さんたちの歌う「Jesus is in this place」は我々取材陣には早すぎて聞き取れず、「Your healing」の最後の「g」は消え、「Your miracle」は何度聞いても「ユミリコ」にしか聞こえませんでした。子どもたちの吸収力は本当に素晴らしいですね!

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子どもたちの発音は、まさにネイティブ! 大人には難しい「耳コピー」です

最後はパリス先生・大坪先生のオリジナル曲『Inside Out』。まずは一度全員で流して歌います。はじめて聞いた曲ですが、なんだか懐かしくて甘酸っぱい、映画ドラえもんのテーマソングのよう……生徒さんたちの力強い声もあいまって、サビのあたりでつい涙が出そうになりました。

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最後は保護者の方を向いて歌います。教室がまるでコンサートホールに!

このときすでに18:30、レッスン開始から1時間もたっていたのですが、生徒さんたちの集中力は増すばかり。教室の中は、子どもたちのエネルギーで満ちあふれている状態です。「Never」の発音の仕方や、「Inside out~♪、の前に息をたくさん吸うんだよ」など、テクニカルなアドバイスも入り、練習を重ねるごとに皆の歌がうまくなっていきます。

そしてなんといっても、パリス先生の圧倒的な歌声の素晴らしいこと! こんなふうに、目の前で“本物の歌”を聴く機会はなかなかないのではないでしょうか

レッスン終了間際には、見学している保護者の方も、私たち取材陣も、身体でリズムをとりながら全身で歌を聴いていました。もちろん、歌っている生徒さんたちもキラキラとした表情でとにかく楽しそう。歌い終わった瞬間は、聴かせてもらったこちらまで達成感を感じてしまうほどでした。

これでレッスンは終わりかな? と思っていたら、「今日マイクで歌いたい人はいる?」とパリス先生。なんと、好きな曲を1人で歌えるとのこと。歌詞が全部わからなくても、全部歌いきれなくてもOK。人前でソロで歌う経験は、自信にもなるし、表現力を鍛えることができますよね。歌ってくれた小学生の2人、とてもかっこよかったです。

なんとも濃密な「キッズゴスペルレッスン」。ぜひパリス先生に会いに行ってみてくださいね。お子様だけでなく、保護者の方も引き込まれてしまいますよ。

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始終冗談をはさみながら、子どもたちの心をつかんで離さないパリス先生、そして変幻自在のピアノ演奏・大坪先生、パリス先生の英語をわかりやすく伝えてくれた佐藤さん。どなたが欠けても、あの雰囲気にはならないような気がしました。

もし学校の音楽の授業がこんなふうに楽しかったならば、クラス全員が音楽を好きになってしまうでしょうね!

『島村楽器ミュージックサロン池袋』ホームページはこちら
※現在「キッズゴスペルコース」は、『島村楽器ミュージックサロン池袋』のみでの開講となっています。