教育を考える/食育 2018.5.31

100年変わらぬ “おいしく食べて健康づくり” というメッセージ【食のまなび探検隊「味の素(株)」その1】

編集部
100年変わらぬ “おいしく食べて健康づくり” というメッセージ【食のまなび探検隊「味の素(株)」その1】

私たちの食卓に欠かせない食材や調味料、毎日の料理をちょっとラクにしてくれるお助けアイテム……普段何気なく使っているものや口にしているものは、それを作るたくさんの人の想いが詰まっています。

そして今や誰もが知っている有名な調味料なども、開発者の熱意や強い信念があってこそ現代を生きる私たちの食卓に受け継がれているのです。それだけではありません。今この瞬間も、より良い商品を私たちに届けるため、日々研究が進められていることをご存知でしょうか?

身近だからこそ見逃しがちな「食卓の定番商品」には、子どもたちの幸せな未来を願う大人が知りたいヒントが隠されています。その秘密を探るため、『食のまなび探検隊』として有名企業にお話をうかがってきました!

記念すべき第1回は、愛らしい赤白パンダのキャラクター「アジパンダ®」でおなじみの
「味の素®」のヒミツに迫ります。

今回おうかがいしたのは、川崎にある「味の素グループうま味体験館」という施設。味の素(株)の歴史について展示しているだけではなく、日本人の食の歩みを知ることができるシアター見学もあり、まるでうま味のようにぎゅっと濃縮された充実の体験施設です。またすぐそばに味の素(株)の川崎工場があり、工場見学(※要予約)も実施しています。


駅を降りてパンダの足跡をたどると……


味の素グループうま味体験館に到着


「アジパンダ®」がお出迎えしてくれます

日本人の食の歴史とともにある「味の素」

さて、日本人の食事に欠かせない「うま味」。
味の素グループうま味体験館の館長でもある広報部の岩水さんに、その歴史や味の素(株)が推進している食育活動について詳しくお聞きしました。

ーー今日はよろしくお願いします。まずは味の素(株)の歴史からお聞かせください。

岩水さん:
1908年に東京帝国大学(現在の東京大学)の池田菊苗博士が、昆布だしの味の成分が「グルタミン酸」であることを発見したことからはじまります。

なぜ博士がそう思ったかというと、当時彼はドイツに留学していました。そこで目にしたドイツ人と日本人のあまりの体格差に愕然としたわけです。このことをきっかけに、「日本人の栄養状態を改善したい」と強く願うようになりました。

帰国後、彼は湯豆腐の昆布だしに着目し、基本の4味(甘い・酸っぱい・しょっぱい・苦い)以外にも違う味があることに気づきます。昆布だしを研究するうちに、この味の成分が「グルタミン酸」というアミノ酸の一種であることを発見しました。そして、その味を『うま味』と名づけました。

博士の願いを共有した味の素グループの創業者・二代鈴木三郎助が世界初のうま味調味料『味の素®』を1909年に発売したことで、味の素グループがスタートしたのです。

ーー100年以上も前、ひとりの博士が抱いた「日本人の栄養を改善したい」という熱意から『味の素®』は誕生したのですね。

岩水さん:
そうです。そしてその時の「おいしく食べて健康づくり」という志は、現在にも脈々と受け継がれています。味の素(株)のコーポレートメッセージ「Eat Well, Live Well.」は、世界中の人に向けてこの志を具現化したメッセージでもあるんです。

世界に広がる日本の“味の素”

ーー味の素(株)は企業としてさまざまな社会的取り組みをされています。それらはすべて「おいしく食べて健康づくり」という大きな目標へとつながっているのでしょうか?

岩水さん:
『私たちは地球的視野に立ち、「食」と「健康」、そして、明日のよりよい生活に貢献します』
これは、味の素(株)が創業時から掲げているグループミッションであり、いわば会社のDNAとして脈々と受け継がれている言葉です。そして現在では、“食とアミノサイエンス”事業を通じて、人と地球の健やかな未来に貢献する持続的成長力のある「確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニー」を目指すという段階まで進んでいます。

具体的には、「味の素®」をはじめとした調味料などの「食品分野」、あとは世界一のアミノ酸技術で貢献する「バイオファイン分野」、そして「医療・健康分野」というように、社会の課題解決を意識しながらさまざまな分野に広がりを見せています。

ーー多角化する事業展開は、21世紀の人類や地球といった大きな問題解決に向けた取り組みでもあるのですね。

岩水さん:
そうですね。今では世界各地、130を超える国と地域でその土地に根ざした商品を展開しています(2017年調べ)。

→【食のまなび探検隊「味の素(株)」その2】に続きます